韓国語の勉強をしていると、なかなか難しく感じられるのが数字ではないでしょうか?
「覚えられない!」「あれとこれはどうやって使うんだ?」と、韓国語の数字に困っている人も多いかと思います。
そのためこの記事では、韓国語の数字の発音や、使い分けの区別についての解説とともに、わかりやすく歌や語呂合わせによる覚え方をご紹介したいと思います。
この記事を読めば、少しでも韓国語の数字を身近に感じられるようになりますので、是非韓国語の勉強に役立ててみて下さい!
数字の数え方の基礎知識― 数字とは?日本語の例
韓国語の数字の数え方について詳しく見ていく前に、まずは数字と言うものの仕組みについて簡単に見てみましょう。
その方が、下で解説をしていく韓国語の数字の特徴がより理解しやすくなるためです。
では、ある言語で物を数える時に、どのような単語の組み合わせになっているのか、わかりやすく身近な日本語を例に順に見ていきましょう。
数えるものの性質を表す助数詞
日本語で数を数え場合、数字と、その後ろに、数える物によって異なる単語が現れます。
例えば、紙やシャツを数える時は、「1」という数字の後ろに「枚」という単語が使われますね。
このような、数字に付いて、物の数を表す単語のことを「助数詞」と言います。
2種類ある数字の読み方―漢数詞と固有数詞
また日本語の数字では、「1」は「いち」と読みますが、「ひとつ」のように、別の読み方もありますね。
- いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅう
- ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、はっつ、ここのつ、とお
といった具合です。
これらはそれぞれ名前がついていて、上の「いち、に、さん・・・」の方は漢字読みがベースのため「漢数詞」と呼ばれており、下の「ひとつ、ふたつ、みっつ・・・」の方は日本に固有の読み方であるため「固有数詞」と呼ばれています。
「うわ!何か難しい用語がでてきて嫌だな」と思ったかも知れませんね。
でも、これは覚える必要はありませんので大丈夫です!
こんな説明をしたのは、実は日本語と同じく、韓国語にもこのような2種類の数字の読み方があるからなのです。
そのため、下での解説がより理解しやすくなるよう、とりあえずここでは日本語にも2つの数字の読み方があって、それぞれ漢数詞と固有数詞というものがあると理解しておけばOKです。
では、いよいよ韓国語の数字について見ていきましょう。
韓国語の数字に関する基礎知識
では、韓国語では数字はどのようになっているのでしょうか?
上でも触れたように、韓国語も日本語と同じく、「~枚」「~個」「~名」など、数字の後ろにものの性質を表す単語をつけます(上の日本語のところで説明した、「助数詞」というものです)。
そしてまた韓国語にも、これまた日本語と同じように、「いち、に、さん」のような漢数詞と、「ひとつ、ふたつ、みっつ」のような固有数詞の2種類の数字の呼び方があります。
ではまず、基本的なそれぞれの読み方を見ていきましょう。
韓国語の数字の読み方
韓国語の漢数詞の読み方と特徴
韓国語の漢数詞(日本語の「いち、に、さん」に相当するもの)は下のように読みます。
0 | 공 | kong / ゴン |
1 | 일 | il / イル |
2 | 이 | i / イ |
3 | 삼 | sam / サム |
4 | 사 | sa / サ |
5 | 오 | o / オ |
6 | 육 | yuk / ユク |
7 | 칠 | chil / チル |
8 | 팔 | pal / パル |
9 | 구 | gu / ク |
10 | 십 | sip / シップ |
この漢数詞はどんな時に使うかと言うと、
- 電話番号
- 住所
- 年度
- 金額
- 日付
- 時間の分(~分)
などに使います。
例えば、この下の「入会申込書」の絵を見てみて下さい。
ここで使われるような数字(時間の分、郵便番号、生年月日、電話番号、料金、日にちといったもの)は、基本的に漢数字だとイメージしておけばOKです!(注:年齢だけは、下で説明する固有数詞を使います)
例えば電話番号などでは、
(ゴンゴンイル サムサーオーユク チルパルクゴン)
と言い、数字をそのまま読み上げます。
(電話番号の場合、リズム的に言いやすいよう、短い数字はこんな風に若干長めに発音されることがよくあります)
韓国語の漢数詞の数字の場合、音の響きも日本語の数字から連想しやすいものが多く、特に「9」などは発音が日本語と近いため、覚えやすいのではないでしょうか。
韓国語を勉強する日本人にとって、こちらの数字を覚えるのはそれほど難しくはないのですが、多くの人が苦戦するのがこの下で解説をする固有数詞の方です。
では続いては、韓国語の数字のもう一つの読み方・固有数詞の方を見ていきましょう。
韓国語の固有数詞の読み方と特徴
韓国語の固有数詞の読み方と使い方
韓国語の漢数詞(日本語の「ひとつ、ふたつ、みっつ」に相当するもの)は下のように読みます。
0 | 영 | yeong / ヨン |
1 | 하나 | hana / ハナ |
2 | 둘 | dul / ドゥル |
3 | 셋 | set / セットゥ |
4 | 넷 | net / ネットゥ |
5 | 다섯 | daseot / タソットゥ |
6 | 여섯 | yeoseot / ヨソットゥ |
7 | 일곱 | ilgop / イルゴップ |
8 | 여덟 | yeodeol / ヨドル |
9 | 아홉 | ahop/ アホップ |
10 | 열 | yeol / ヨル |
こちらの固有数詞の使い方は、日本語で「ひとつ、ふたつ、みっつ」と数える時と同じく、物を数える時に使います。
例えば、
「5枚」(다섯 장 / タソッチャン)
「7個」 일곱 개 / イルゴップケ)
などです。
他にも、このように固有数詞を使うシチュエーションは
- 時間(~時)
- 物(~個)
- 年齢(~歳)
- 人数(~名)
- 動物を数える(~匹)
などがあります。
そうは言っても、文字だけだと覚えにくいかと思いますので、こちらの絵を見てみて下さい。
この絵をじっくり見ていると、固有数詞(「ハナ、ドゥル、セット・・・」)は時間と物、年齢と人数、動物などを数えるというイメージが頭に残りやすくなります。
そのため、この絵のイメージを頭の中にインプットしておくと便利ですよ。
韓国語の固有数詞はここに注意!
上でも触れたように、韓国語を勉強している人には、この固有数詞が苦手な人が少なくありません。
上の漢数詞と違って日本語からは連想しにくいところもそうですし、それ以外にも、固有数詞が難しく感じられる原因があります。
その原因は、
- 単語の音が変わってしまう
- 日本語と使い方が違うものがある
といったところにもあります。
それぞれ、順に見ていきましょう。
単語の音が変わってしまう
固有数詞の場合、単に単語が覚えにくいだけでなく、次にどんな単語が来るかによって語尾の音が変化することが少なくないため、これも最初のうちは大変に感じられます。
ただその発音の変化の仕方については、韓国語の音の法則を学んで行くうちに自然と身について行きますので、ここでは特に気にせず、新しい単語の組み合わせに出会うたびに一つ一つ覚えて行けばOKです。
日本語とは違う形で使われることも
それ以外にこの固有数詞が難しく感じられるのは、日本語の固有数詞(ひとつ、ふたつ、みっつ)とは違う形で使われることも少なくないことです。
例えば、日本語では年齢を数える時は「3 ( さん)」+「歳」のように、「歳」の前には漢数詞がつきます。
ですが韓国語の場合、漢数詞の「サム」は使わず、「셋(セット/3)」+「살 (サル/歳)」で「세살(セサル)」と言います。
これは日本語的に書くと「みっつ歳」といった感じになりますので、日本語だと変に感じられますね。
韓国語の場合、このように上のリストにあげたようなもの(時間、物、人数、年齢、動物など)の場合、日本語では「いち、に、さん」と数えるものでも、韓国語では「ひとつ、ふたつ、みっつ」に相当する固有数詞の方で数えるものが結構ありますので、注意が必要になってきます。
といっても、使って行くうちにそれが自然だと感じられるようになっていきますので、心配はいりませんよ!
♦豆知識♦ 年齢の数え方に注意!
余談ですが、日本と韓国では年齢の数え方が違うのを知っていましたか?
韓国は数え年で年齢を数えるため、同じ生年月日の人でも、韓国の人は日本よりも2歳か1歳ほど、年が上になるのです。
そのため、ストレートに「〇歳です」と答えると、お互い勘違いするケースも少なくありません。
韓国女性で「日本に行ったら若返るわ!」と言っていた人もいるくらいです。
この勘違いを避けるために、自分の生まれた西暦年の下2桁をそのまま音読みするという言い方があります。
年齢の言い方は、基本的には上で解説したように固有数詞を使いますが、この西暦の下2桁を言う場合は漢数詞を使うため、より言いやすいところもあります。
例えば、私は1985年生まれですが、それを言う時、「팔오생(パローセン・85生)」と言います。
差し支えなければ、自分の生まれた年をこのように下2桁で言った方が、誤解なく相手に伝わるでしょう。
なお、生まれたのが2000年以降の世代の場合も同じく、下2桁で言います。
例を挙げると、2000年生まれは「공공년생(コンゴンニョンセン・00年生)」、2001年生まれは「공일년생(コンイルニョンセン・01年生)」と言います。
韓国の誕生日や年齢の数え方について、詳しくはこちらの記事で解説をしてありますので、あわせて参考にしてみて下さい。
ここまで、0から10までの基本的な韓国語の数字について解説をしてみましたが、これら全てを覚えるのは、何だか大変そうに感じましたか?
私の経験としては、固有数詞を全て覚えるのに時間がかかりました。
写真を撮る時は「하나, 둘, 셋 (ハナ、トゥル、セッ)」と、よく耳にするため、すぐ覚えられたのですが、その先は使う機会が少なすぎて、半年を過ぎて、やっと覚えられたほどです。
では、どうすれば韓国語の数字がすぐ覚えられて、使いこなせるようになるのでしょうか?
覚えやすい方法やコツについて見ていきましょう!
韓国語の数字の覚え方とコツ!
韓国語の数字は数え方が二通りあり、漢数詞は日本語にまだ近いから良いものの、「どうしても固有数詞の方が覚えられない!」という人も少なくありません。
そこで、素早い覚え方として、これから韓国語の数字を覚えようとしている方におすすめの方法をまとめてみました。
おすすめの方法とは
- 語呂合わせで覚える
- 替え歌や遊び歌で覚える
といったものです。
それぞれ、順に解説をしていきますね。
韓国語の数字の覚え方―日本語の語呂合わせで覚える方法
試験勉強の時に、歴史の年号などを語呂合わせで覚えたことはあるのではないでしょうか?
そんな風に、とりあえず何かとっかかりを作って韓国語の数字を覚えてしまおう!というのが語呂合わせで覚える方法です。
韓国語の固有数詞の語呂合わせは、なかなか難しいところがあるのですが、何とか覚える学習法を考えてみたものをご紹介しておきます。
韓国語の読み方 | 語呂合わせ | |
1 | 하나(ハナ) | 鼻(ハナ)は一つ |
2 | 둘(ドゥル) | 鼻の穴2つから鼻水がドゥルドゥル |
3 | 셋(セットゥ) | 薬は3つでセットがお得 |
4 | 넷( ネットゥ) | 良いネッ、良かった! |
5 | 다섯(タソットゥ) | 5時はたそ(タソ)がれ |
6 | 여섯 (ヨソットゥ) | ろくなことがない、よそ(ヨソ)見はするな |
7 | 일곱(イルゴップ) | いる?コップ(イルゴッ)7つも? |
8 | 여덟(ヨドル) | 8人だと淀む(ヨドル) |
9 | 아홉(アホップ) | 九回裏で負けたアホ(アホップ) |
10 | 열(ヨル) | 10時は夜(ヨル)だ、もう寝よう |
苦し紛れのところもありますが、何もとっかかりがないよりは覚えやすいのではないでしょうか?
これを元に自分流に好きにアレンジして構いませんので、覚えやすい語呂合わせで工夫して覚えてみると、意外と覚えられますよ。
特におすすめなのが、語呂合わせで覚える時、できるだけ頭の中に語呂合わせに関するイメージ(絵)も思い浮かべておいて、それと一緒に覚えることです。
そうすると、口での語呂合わせと頭の中のイメージの絵と一緒に覚えますので、より早く覚えられておすすめです。
日本人向けにはこういった語呂合わせの方法が一番手っ取り早くおすすめなのですが、韓国では子供が数字を覚えるときに使われる数え歌がいくつかありますので、興味のある方のためにそういった方法もご紹介しておきます。
韓国語の数字の覚え方―歌で覚える方法
韓国の子供も、固有数詞を覚えるのは簡単ではありません。
そこで、韓国でも子供が楽しく覚えられるよう、色々な数え歌や替え歌などがあります。
そういった替え歌を、いくつか見てみましょう。
韓国現地式の数字の覚え方―数え歌 その1
こちらの動画は、韓国の子供番組のもので、固有数詞を覚えるために作られたものです。
「幸せなら手を叩こう」の替え歌で、固有数詞でカエルを「~匹」と数えています。
歌の中で出てくる「개구리」(ケグリ)はカエルの意味です。
動画では
[一匹、二匹、三匹・・・カエル!]
などと数を数えていきますが、この歌の良いところはリズム感がよく、楽しい雰囲気で固有数詞が覚えられることです。
「~匹」の「마리(マリ)」も後ろにくっついているため、固有数詞の語尾の発音が変化してしまっているところもあるのですが、それでも普通に数字を覚えるのに加えて、この歌も一緒に使うとより覚えやすくなるかと思います。
韓国語の字幕もついていますので、綴りを見ながらこの歌を何度も口ずんでいれば、自然と覚えられるように工夫がされており、楽しみながら進められます。
頭に定着させるには、何度も何度も繰り返し歌う必要がありますが、ただ数字を覚えるのが苦手な人は、こういった勉強法も取り入れてみるといいですよ。
韓国現地式の数字の覚え方―数え歌 その2
こちらも韓国の子供向けの番組のものですが、こちらはより内容が複雑で、掛け言葉を使ったものになっています。
動画では、それぞれ発音が似た言葉を「〇と言えば〇が(を)」と掛けて、歌っています。
それぞれ、どんな言葉を使っているでしょうか?
下の表では、この歌で出てくる固有数詞を2列目、掛けた言葉が3列目、そしてその言葉の意味を4列目に書いてあります。
数字 | 固有数詞 | 掛けた言葉 | 意味 |
---|---|---|---|
1 | 하나 (ハナ) | 할머니 (ハルモニ) | おばあさん |
2 | 둘 (ドゥル) | 두부 (トゥブ) | 豆腐 |
3 | 셋 (セットゥ) | 새색시 (セセクシ) | 嫁 |
4 | 넷 (ネットゥ) | 냇가 (ネッカ) | 水辺 |
5 | 다섯 ( タソットゥ) | 다람쥐 (ダラムチュイ) | リス |
6 | 여섯 (ヨソットゥ) | 여유 (ヨウ) | キツネ |
7 | 일곱 (イルゴップ) | 일꾼 (イルックン) | 人夫 |
8 | 여덟 ( ヨドル) | 엿장수 (ヨッジャンス) | 飴売り |
9 | 아홉 (アホップ) | 아버지 (アボジ) | 父 |
10 | 열 (ヨル) | 열무장수 (ヨルムジャンス) | 大根売り |
どれも、最初の一文字の発音がそれぞれの読み方と似ています。
そのため、韓国の子供はこういう歌で覚えるんだな、と、イメージできると思います。
ただ、この方法はあくまで既に基本的な韓国語ができる韓国の子供向けの方法ですので、外国人には難しいところがあります。
綴りに注意!
この歌の場合、ハングルの綴りまでちゃんと覚えられるかは、個人的にクエスチョンマークが付いています。
特に「3」の「셋」と「새색시」、「4」の「넷」と「냇가」は母音の発音が違うものですから、この歌で覚えてしまうとちょっと紛らわしいことになりそうですね。
なので、この歌の単語で覚える際は、混同しないよう注意しましょう。
(この記事を書いていて、私も一度「새색시」を「세섹시」と、タイプしてしまいました・笑)
韓国の子どもたちは実際は・・・
またこの歌は実際のところ、韓国では子供たちみんなが知っている童謡のようなものであるものの、子供たちにとってはこの歌で固有数詞の数え方を覚えるというよりも、ただ楽しいから歌うといった歌となっているようです。
当サイトの韓国人スタッフいわく「子どもの頃この歌を歌いながら、子どもながらに ”あれ?何かあんまり掛け言葉になってないような・・・何か合わない気がするけど・・・”?」と思いながら歌っていたのだそうです(笑)。
ただこの歌は、韓国のテレビでお笑い系の芸能人が面白おかしく歌っていたことから、子どもたちにとっては「面白く楽しい歌」というイメージが定着して、それでみんな喜んで歌ったりするそうですが、実際のところ、固有数詞を覚えるために歌っているのではないそうです。
いずれにしろ、韓国では有名な歌ですので、細かいことやハングル表記にこだわらず、頭文字から発音で覚えられれば楽だという場合は、この歌も手助けになるとも言えそうです。
また、もしこの歌を覚えて韓国人の前で歌ったら、かなりビックリされること間違いなし!ですよ。
安く気軽に韓国語を学ぶには・・・
ちなみに、韓国語を楽しく気軽に話せるようになりたいなら、こちらの「K Village 韓国語」がおすすめです!
1レッスンが500円台からと、ワンコインでレッスンが受けられ、アットホームな雰囲気で大人気の韓国語教室です。
無料体験もありますので、少しでも韓国語に興味がある方にとてもおすすめです!
まとめ
韓国語の数字の表や発音、使い分け、覚え方、語呂合わせや替え歌などの例を紹介してきましたが、いかがでしたか?
韓国語は日本語に似ているところもあれば、逆に日本語とは使い方が異なるために間違いやすいところもあります。
韓国語の数字の覚え方は、そのまま何とか覚える方法のほか、語呂合わせや替え歌などでい、イメージや耳を使って覚える方法もありますので、自分に合った方法を色々試してみて下さいね。
[担当:Foti|編集:運営事務局]