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破傷風ワクチンの値段や副作用・有効期間&効果|大人に必要な回数や間隔について

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破傷風の予防接種手帳

破傷風ワクチンは、医療従事者や海外移住・出張・旅行などの際、大人も打つ必要がある予防接種です。

そんな破傷風ワクチンとはどういったものなのでしょうか?

この記事では、破傷風ワクチンの効果や有効期間、回数や打つ期間・副作用のほか、値段はどのくらいなのかについても解説をしています。

筆者は東南アジアに長期滞在するにあたり、渡航前に破傷風ワクチンを受けたため、その時の実際の体験談や感想についても触れていますので、参考にしてみて下さい。

なお、この記事の内容については、東京医科大学病院・渡航者医療センターの栗田直医師に監修をして頂いています。

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破傷風トキソイドとは?

破傷風の予防接種ワクチン

まず、破傷風ワクチンとは、破傷風トキソイドと呼ばれる病気ののための予防接種になります。

この破傷風とは、土の中にいる破傷風菌による感染症で、傷口などから体内に侵入し感染します。

感染すると、まず口が開かなくなるなどの症状が現れ、その後全身の筋肉が痙攣をおこすようになります。場合によっては、命を落とすこともあります。

 

破傷風は世界で年間、少なくとも数十万人もの人々が亡くなっていると言われている病気で、特に開発途上国で多く被害が出ていますが、国内でも注意が必要です。

というのも、医療従事者やボランティアなどで感染のリスクのある方はもちろんですが、一般の人でも庭いじりや園芸など土を触る機会はあり、また転んでケガをしてしまい、その傷から感染してしまうケースもあります。

そのため、破傷風ワクチンは接種歴や年齢に応じた接種が勧められています。

 

続いて、破傷風ワクチンの効果について見ていきましょう。

 

破傷風ワクチン(大人用)の効果と有効期間

まず、破傷風ワクチンは多くの人が子供の頃、予防接種を受けていますので、その後しばらくの間は免疫があります。

ただ、この破傷風ワクチンの効果は10年間のため、大人の場合もまた追加でワクチンを打つことが勧められています。

この追加のワクチンは人によって必要な回数が異なっていますので、続いて、破傷風ワクチンの回数や間隔についても見ていきましょう。

 

破傷風ワクチン(大人用)の回数や間隔

破傷風ワクチンの回数

破傷風の予防接種の回数と間隔

破傷風ワクチンは、これまでに破傷風ワクチン接種したことがあるかどうか、また、接種時期は過去10年以内かどうかによって、追加で必要なワクチンの回数が異なります。

  • これまでに一度も破傷風ワクチンを接種したことがない:3回ワクチン接種が必要
  • 前回の破傷風ワクチン接種から10年以上経っている:追加で1回接種(年齢によっては、3回ワクチン接種が必要)
  • 10年以内に破傷風ワクチンを接種したことがある:追加ワクチンは不要

子供の頃に破傷風ワクチンを接種したかどうかは、母子手帳などで確認することができます。

 

破傷風ワクチンを打つ間隔

 

3回接種の場合、打つ間隔は

1回目 → (1カ月後) 2回目 → (6ヵ月~1年後) 3回目

となります。

 

海外渡航の場合、少なくとも2回目までを接種しておく必要があり、3回目は海外で接種することもできます。

このように、あらかじめ渡航前に接種する必要がありますので、少なくとも1カ月前までには2回目の接種が終えられるよう、スケジュールを組んでおく必要があります。

 

続いて、破傷風ワクチンの副作用について見ていきましょう。

 

破傷風ワクチン(大人用)の副作用

破傷風ワクチンの副作用として挙げられているものに、以下のようなものがあります。

  • 発赤
  • 発熱
  • 悪寒
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 下痢
  • 眩暈
  • 関節痛
  • 腫脹
  • 疼痛
  • 硬結

多くの場合、副作用が出たとしても軽めの症状となっていますが、まれにアナフィラキシーショックや呼吸困難、血管浮腫なども報告がされています。

ワクチンの接種時には、病院で医師にアレルギーの有無や妊娠の可能性についても相談をしておくようにしましょう。

 

筆者の体験談

筆者自身も東南アジアに長期滞在するに当たり、破傷風などいくつかのワクチンを接種しました。

私の場合、破傷風のほか、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、腸チフスと5種類のワクチンを接種しましたので、かなり多くを打ちました。

予防接種は全部で3回に分けて行われ、各回では2本~3本を打つ形になりました。

狂犬病とA型肝炎ワクチン

狂犬病とA型肝炎ワクチン

腸チフスワクチン

腸チフスワクチン

ワクチンを一度に2本打つ場合、まず利き腕に1本、そしてもう片腕に2本打ち、また、3本打つ場合はまず利き腕に1本、そしてもう片腕に2本打つ形でした。

今回、私は海外渡航のために多くのワクチンを打ったのですが、破傷風だけの接種の場合であれば、1回につき片腕1本で済みますね。

予防接種と言えばかなり痛いイメージがあったのですが、破傷風を含め、今回接種したワクチンもどれも痛みはほとんどなく、針を刺すときにチクッとするくらいで、あっという間に済みました。

 

接種後の様子に関しては、だいた30分辺りから腕が重くなり、若干の鈍痛がありましたが、それほど酷いものではなく、普通に日常生活ができました。

ただ接種後、24時間は運動は控えるようにとのことでしたので、静か目に過ごしてはいました。

唯一少し不便に感じたのが、寝る際に腕を下にして寝ると鈍い痛みがあったため、腕の位置をずらして寝たことくらいでした。

それでは、この破傷風ワクチンはどのくらいの値段なのでしょうか?

料金や破傷風ワクチンを受けられる病院について見ていきましょう。

 

破傷風ワクチン(大人用)の値段と病院

破傷風ワクチン(大人用)の値段

破傷風ワクチンは、実際にケガをしてしまい、その際の治療や感染予防に関しては保険が適用となりますが、そうではなく予防接種として受けるには自費診療となります。

そのため、病院によって価格はまちまちです。

私が自分で接種することになり、色々な病院を調べてみたのですが、値段は病院によって多くて3,000円前後も差がありました。

そのため、これから接種される方は、ご自分が行けそうな病院の中でも何カ所か調べて比べてみるのがおすすめです。

ちなみに、私が受けた病院では破傷風ワクチンの料金は3,400円でしたが、中には7,000円ほどの病院もありました。

 

破傷風ワクチンを接種できる病院を検索する方法

こちらの厚生労働省検疫所FORTHのホームページでは、全国で破傷風など海外渡航用ワクチンを接種できる病院やクリニックを検索することができます。

東京や大阪など需要の多い地域はもちろん、その他の都道府県の病院やクリニックも記載されています。

以下、簡単に検索方法を説明しておきます。

厚生労働省検疫所FORTHホームページ出典:厚生労働省検疫所FORTHホームページ

  1. 厚生労働省検疫所FORTHのホームページにアクセスします。
  2. 特に行きたい病院が決まっていない場合、上段の「施設名」は空欄のままでOKです。
  3. お住まいの都道府県を選択し、必要なワクチンに✓を入れます(破傷風ワクチンの場合、「破傷風」をチェック)。
  4. 複数のワクチンの同時接種や英語の証明書が必要な場合、小児対応が必要な場合などは、「診療体制」の個所で必要な項目にチェックを入れます。
  5. 「検索開始」を押すと、該当する病院が一覧となって出てきます。

こちらのデータベースには、厚生労働省検疫のデータベースに登録を希望した病院やクリニックのみが記載されています。

そのため、ここでは検索できない病院やクリニックでも海外渡航用ワクチンを受けられるところもありますので、希望する病院などで直接問い合わせをしてみることもおすすめです。

 

私が実際に予防接種を受けた病院

東京医科大学病院

私が実際に受けた医療機関は、東京医科大学病院(東京医大)の渡航者医療センターです。

こちらの病院は、医師や看護師、事務の方々みなさんが大変親切で、現地での細かな注意事項などを指導して下さるため、多くの方におすすめです。

実際に打ってみて大変良い病院だったため、今回の記事の執筆にあたり、医療的な内容に間違いがないか先生に監修のお願いもさせて頂きました。

東京医科大学病院の海外渡航者医療センター

渡航者医療センターでの予防接種には予約が必要で、事前に問診票を記入します。

破傷風ワクチンを含め、予防接種の種類によっては何度か間隔をあけて打つ必要があるため、渡航の1カ月前までに予約をする必要があります。

詳しくは、東京医科大学病院の渡航者医療センターのサイトをご覧下さい。

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まとめ

破傷風ワクチンについて、ワクチンの効果や有効期間、値段や副作用などについて解説をしました。

破傷風ワクチンは有効期間が10年間となっています。そのため、過去10年以内に接種したことがある場合は免疫がありますが、接種後10年以上経ってしまっている場合、新たに追加で1本接種する必要があります。

また、子供の頃を含め、これまでに一度も接種したことがなく大人になって初めてワクチンを打つ場合、新たに3回接種する必要があります。

その場合、接種間隔は1本目を打った後1ヵ月後に2本目を打ち、更にその後半年~1年後に3本目を打つ形になります。

海外渡航の場合、最初の2本は出発前に打ち、3本目は地域によりますが、海外で打つこともできますので、出発前のスケジュールを調整しておきましょう。

効果は約10年間続きます。

破傷風ワクチンの副作用はあったとしても軽めのものが多いものの、まれに重大な副作用が出るケースもあります。

そのため、接種の際は病院でアレルギーの有無や妊娠の可能性などについて相談をするようにしましょう。

 

[担当:Ameli|監修:栗田直医師(東京医科大学病院・渡航者医療センター)]

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