「アメリカに移住したい!」と、そんな憧れを持っている方も少なくないでしょう。
そこで、アメリカに移住するためにはどんな方法があるのか、ビザや条件、その他にも日本人にとって住みやすいおすすめの州をご紹介します。
また、アメリカ移住のメリットやデメリットのほか、実際に移住して後悔や失敗をしてしまわないために、移住を成功させるためのコツやポイントもお伝えします。
アメリカ移住の方法にはどんなものがあるの?
短期間アメリカに住む、またはある一定の期間だけアメリカに在住するではなく、本格的にアメリカに移住し定住するには、永住権(グリーンカード)が必要になります。
永住権は市民権とは違い、国籍は日本のままですが、永住権を取得することによってアメリカに永久的に住むことができます(永住権の更新手続きは必要になります)。
グリーンカードの準備と申請には時間がかかり、またどういった方法で永住権の取得を目指すかによって条件も異なります。
そのため、自分に合った方法を見つけて手続きを進めることが大切になります。
なお、アメリカにある一定期間住むためのビザは学生ビザなど、数多くの種類がありますが、その中でも永住権が取得できる種類のビザは限られています。
永住権が取得できるアメリカのビザには、以下のものがあります。
- 結婚(配偶者)・家族ビザ
- 雇用ビザ
- 個人の才能に関するビザ
- グリーンカード抽選プログラム
では、それぞれのビザについて詳しく見て行きましょう。
[注:アメリカのビザの条件は法律の改定により大きく変更がありますので、各自最新の情報をご確認下さい。
下記の情報は執筆時の条件内容になります。]
アメリカ移住に必要なビザと条件
結婚(配偶者)・家族ビザ
いわゆる結婚ビザ(配偶者ビザ)というものがありますが、これを利用できるのは
アメリカ人(アメリカ国籍保持者) の
- 配偶者
- 子ども
- 両親
- 兄弟
- 姉妹
または、アメリカの永住権保持者の
- 配偶者
- 未婚の子ども
となっています。
アメリカ人と結婚することになった場合、または直近の親族にアメリカ国籍の方がいる場合、このビザで永住権を申請することができます。
雇用ビザ
雇用ビザとは、その名前の通りアメリカの会社に雇われることによって発給されるビザです。
このカテゴリーによるビザ申請には、ビザの種類によって優先順位がつけられています。
それぞれの申請にかかる時間は大きく異なりますので、自分がどの順位に当たるのかという事も確認する必要があります。
第一優先(EB-1)
第一優先とされているのはEB-1ビザと呼ばれるもので、優秀な人材の場合に当てはまります。
例えば
- 海外から派遣されている企業の役員または管理職
- 科学、教育、芸術、事業、スポーツなどの分野で世界的に認められている人物
となっています。
第二優先(EB-2)
次に優先されるのはEB‐2と呼ばれる種類のビザで、
- 高等学位(大学院卒、学士号+5年以上の職務経験)を持ち、アメリカに貢献すると認められる人物
に与えられるビザになります。
日本人の場合、このEB‐2ビザが多くなっています。
第三優先(EB-3)
次に優先されるのはEB-3というビザで、
- 該当する専門分野において学士号を持つ人物であり、2年以上の職務経験を持つ人物
に発給されるものです。
上のEB‐2ビザと同じく、こちらのビザも日本人が多く取得している種類のものになります。
第四優先(EB-4)
次のEB-4は
- 宗教などの特別な仕事に従事する人物
となっています。
普通の人の場合、あまり関連がないビザだと言えます。
第五優先(EB-5)
最後のEB-5ビザは、投資ビザとも呼ばれます。
対象は
- 50~100ドルの投資条件を満たし、2年以内に10人以上の雇用をする投資家
となっており、近年では例えばハワイにお店を出し、このビザを取得する方々も増えています。
期間限定優遇プログラムも!
このEB-5ビザには、期間限定優遇プログラムがあります。
日本国籍を持つ方も、この方法でビザを取得した方が増えている、注目されているプログラムになります。
この期間限定優遇プログラムの場合、直接雇用だけでなく、間接雇用も認められるため、様々なビジネス・雇用スタイルに応用できるのが魅力です。
しかし、このプログラムは期間限定で法律が変われば適用されなくなってしまうため、運とタイミングが必要になります。
最初に施行されたのは1991年でしたが、その後1998年に中断され、その後2003年に再施行されました。
現在のところ、このプログラムは2018年12月7日まで適用されることになっていますが、その後どうなるかはまだ未定となっています。
個人の才能に関するビザ
アメリカの場合、個人の才能に関するビザがあり(O-1ビザと呼ばれます)、優秀な人材を求めていることが伺えます。
この個人の才能に関するビザの対象者は
- 科学、芸術、スポーツ、ビジネス、教育、芸能などの分野で卓越した人物
となっています。
例えば世界的に知られている歌手やアーティスト、国際的な賞を取ったことがあるアスリートや研究者などが当てはまります。
DV抽選永住権
アメリカのとてもユニークなところは、永住権が抽選で発給されるプログラムがあるということです。
このシステムは、アメリカ国内の中で移民ビザの発給が少ない国の生まれの人々を対象に発給されるもので、移住者が多い出生国はこの抽選プログラムから除外されています。
日本で生まれた場合、まだ対象になっていますので大丈夫です。
応募資格
基本的には、抽選プログラムの対象国とされている国で出生している人となります(日本は対象国です)。
例えその後に国籍を変更したり、現在別の国に住んでいたとしても関係ありませんので、日本で生まれていれば応募資格があります。
また、例えば韓国や中国など、既にアメリカに移民者が多い国は抽選プログラムの対象外とされています。
ただそれでも、例えば韓国や中国で生まれた方が、日本人(日本で生まれた人)と結婚している場合、ともに応募できますので、夫婦でそれぞれ応募することができます。
応募方法
応募方法は、アメリカ国務省が指定する特定の期間中(毎年秋で、日にちは年によって異なる)にアメリカ国務省のホームページから必要事項を記入して応募します。
抽選方法は、応募者の中からコンピューターで無作為に抽出され決定されます。
記入事項は誤りがないように正確に記入し、写真も規定されたサイズや内容のものを添付しなければなりませんので、申請に関する要項はきちんと把握して申請する必要があります。
せっかくチャンスがあっても、不備などがあって無効になってしまったらとても残念ですよね。
注意点
申請はオンラインで行うのですが、ウィルスプログラムによって応募ページがエラーになってしまう場合があります。
もし、申請要項を記入した後、次のページに進めない場合やきちんと表示されない場合、ウィルスプログラムを一時停止してみて、再度試してみると上手く行くことがありますので、試してみて下さい(ちょっと不安に感じるところもありますが・・・)。
また、締切日ギリギリになると混雑してサーバーが込み合うこともありますので、できれば余裕をもって早めに申請しておくと安心です。
今年(2020年度用)の応募期間は2018年10月3日から11月6日までとなっており、こちらのアメリカ国務省DV抽選サイトでオンライン申請ができます。[現在、応募期間は終了しました]
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こうして見ると、多くの人が憧れるアメリカ移住は、意外とハードルが高いと感じられるかも知れません。
「自分には無理だ・・・」と思った方でも、まだ海外移住を諦める必要はありません!
こちらの記事に海外移住しやすい国10選(+α)をまとめていますので、こういった国から検討するのもおすすめです。
ここまで、アメリカに移住するための永住権の取得方法やビザの種類について見て来ましたが、「そもそもアメリカ移住は本当に自分の目的に合うのだろうか?」「願いは叶うのだろうか?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
そんな方のために、アメリカ移住のメリットとデメリットについて見ていきたいと思います。
アメリカ移住のメリットとデメリット
多くの人が憧れるアメリカ移住ですが、メリットが多い反面、意外とデメリットもあります。
そんなメリットとデメリットを把握しておきましょう。
アメリカ移住のメリット
何でもBIGサイズ
アメリカに行くとまず多くの人が驚くのが「サイズが大きい!」ということでしょう。
ありとあらゆる物が大きく感じられます。
そんな大きく感じられるものの中に、例えば家があります。
アメリカの場合、多くの都市では日本で払っていた家賃と同じ金額で、日本より広い部屋を借りることができます。
大抵、キッチンも日本のものとは比べ物にならないほど広いことも多く、料理をするのが一段と楽しくなります。
その他にも、食料品や日用品、おもちゃなども同じで、みなサイズが大きいのが特徴的です。
レストランで出てくる食事の量も多いですし、ファストフード店などで飲み物を頼むと、日本よりも1サイズアップした感じのものが出て来ます。
人種のるつぼ
近年では日本にも多くの外国人が住んでいますが、それでもまだまだ外国人は目立つ傾向があります。
その点、アメリカは多民族国家で、世界中からやって来た人々が集まり暮らしています。
そのため、クラスメイトの肌の色が違うのは当たり前。
アメリカで育った子供のメインの使用言語は英語であっても、家庭で両親とは別の言語で話すというケースも珍しくありません。
そういった多文化社会のため、学校の行事や地域で行われるイベントにも様々な文化が反映されています。
アメリカでは、日常的に世界中の文化を気軽に、当たり前のように接することができます。
またそのため、自然と自分のルーツを考えるきっかけにもなりますし、また、友人のルーツも知ることになりますが、それが国際色豊かでとにかく面白いですよ。
また、若干アメリカ人好みの味にアレンジされているところがありますが、世界の料理も手軽に味わえるのが嬉しいところです。
エンターテイメント大国
アメリカはとにかくエンターテインメント好きな国です。
そのため、大きなパーティーがよく開かれ、様々なイベントも頻繁にあります。
どこかでいつも何かしらイベントが開かれている、といった印象です。
その他、ハリウッドに代表されるように、最新の映画・ドラマ・音楽を先駆けて楽しむこともできます。
アメリカ人は基本的にハッピーで明るい気質で、ものごとを楽しむことに長けた天才たちが多くいるため、どこに行っても飽きません。
海外移住となると、国によってはなかなか「現地で友達や知り合いができない」と悩むケースも少なくありませんが、アメリカの場合、移住しても現地で友達や知り合いができやすいところが大きなメリットだと言えます。
厳しい上下関係がない
アメリカの場合、日本のように厳しい上下関係はあまりありません。
自分がしたいと思ったことは、人目を気にせずできます。
「人がどう思うか」というよりも、自分がどう思うかの世界と言っても過言ではないでしょう。
ジョークが上手でフレンドリーなアメリカ人と話していれば、くよくよ悩まなくなるかも知れません!
私はかつてカナダに住んでいたことがあり、また日本の商社で輸出入に携わっていた経験がありますが、取引先がアメリカにある会社でした。
取引先との関係はお互いにファーストネームで呼び合い、日本のように名字や役職名で呼ぶことはありません。
アメリカではこのように、同僚はもちろん、上司のこともファーストネームで呼びます。
そういった意味で、お互いにグッと距離が近く感じられるという利点があります。
成果主義
国によっては「出る杭は打たれる」といったような風潮がありますが、アメリカの場合、能力がある人が認められる実力社会です。
そのため、できる人は新人であろうと認められるため、優秀な人や目標がある人にはとてもやりがいのある国です。
女性の地位も高く、社会進出が進んでおり、多くの女性が起業して活躍しています。
公私のバランスが取りやすい
職種にもよりますが、一般的にはアメリカでは、日本のように長い時間残業をするケースは少なめです。
「サービス残業」といった概念は乏しく、仕事以外では家族と過ごす時間を大切にする人が多いのです。
特にクリスマスを大切にするため、多くの人がその時期に休みを取るのですが、私のように貿易関連でやり取りをしていると、日本側としては困ったことになることもありました。
とにかくクリスマス休暇になると、社員もその上司もお休みのことが珍しくありませんので、その間の仕事がストップしてしまうのです。
そのため、日本側としては大変でしたが、アメリカ側としては家族と過ごす大切な休暇ですので、アメリカに移住した場合、このように年末年始はゆっくり家族と過ごせるのがメリットです。
壮大な観光地
アメリカの観光地はとにかくスケールが大きく、また、自然の景観も実に様々なのが特徴です。
大都市に住んでいても、数時間車を走らせれば大自然が広がっている地域が多くあります。
また、アメリカは国土が広いため、地域によって気候も大きく異なり、時期や好みによって様々な体験ができます。
このように、アメリカ移住には多くのメリットがある一方で、いくつかデメリットと言える面もありますので、見ていきましょう。
アメリカ移住のデメリット
アメリカンドリームが全ての人に当てはまるとは限らない
上のメリットのところで、「アメリカは実力社会」だということに触れましたが、これは裏を返すと、一部の成功者がいる反面、そうでない人々もいるということを意味しています。
アメリカンドリームがあり、華やかな夢の世界がある一方で、貧困地区も多数あります。
アメリカのドラマにもよく出てくると思いますので、多くの方はある程度はご存知だと思いますが、これはドラマだけの世界ではなく現実に厳しい状況があります。
アメリカで市内バスに乗っていると、ルートによっては途中から利用客の客層がガラリと変わってくるのが感じられるほどです。
もともと成果主義、実力主義の社会ですので、弱者に対する社会保障はそれほど整えられていません。
そのため、安定性や穏やかで安心感のある生活を求めている方にとっては、アメリカ社会での暮らしは厳しく感じられるかも知れません。
医療費が高い
社会保障にあまり力を入れていないため、医療費が非常に高いのが一つの大きなデメリットだと言えます。
これは移住した人に限った話ではなく、現地のアメリカ人もこの医療費に苦しみ、破産してしまう人もいるくらいです。
というのも、アメリカには日本のような国民健康保険制度がありません。
つまり、働いていなければ健康保険に加入できず、更に健康保険は全て民間のものに入らなければならないシステムになっています。
またまたドラマの話になりますが、医療費が払えないから治療を拒否するというシーンを観たことがあるかと思いますが、それが現実です。
また、保険会社が指定する病院を利用するのが原則となっているため、例えば、言葉の面で日本人の医師にかかりたいと思っても、加入している健康保険会社のリストになければ、自費になってしまうことがあります。
そして健康保険に入っていても、自己負担額は日本に比べて恐ろしく高額のため、上で触れたように、病院代のために破産してしまうケースも珍しい話ではないのです。
誰もが気になる病気と医療ですが、この辺りが将来への不安材料となるというデメリットがあります。
サービス精神はない・・・?
アメリカでは「サービスには全てお金を払う」というのが基本の考え方です。
レストランでも、チップを払いますが、それも一つの分かりやすい例でしょう。
もともと自発的なサービス精神があまりないため、日本人からするといい加減に感じられるケースもよくあります。
例えば、駅近くの売店で飲み物を買ったとします。
その際、おつりが細かくなると、計算してくれなかったりもします。
4セントのおつりが5セントになる分にはいいのかも知れませんが(!)、きちんと計算してくれないとなると困ってしまいますよね。
このように、アメリカではお客さんを第一としたサービス精神は期待できません。
また、サービスには何でもお金を払うのが当たり前のため、上でも触れたように外食するのにもチップが必要ですし、せっかく安いお店で食べても結局は高くつく、なんてこともあります。
車がないと不便
アメリカは基本的に車社会です。
そのため、ちょっと出かけるのにも車が必要になってきますので、車がないとアメリカでの生活は大変不便なものになってしまいます。
また、街全体が車社会用の作りになっているため、歩行者が歩けるスペースがなかったり、「ちょっと反対側まで横切りたい」と思っても、車でグルーっと回らないと反対側に行けない、なんてケースもあります。
公共の交通機関やトイレが汚い
日本の場合、「バスや電車が汚いな」と思うことはあまりないですよね。
アメリカでは、これは私個人の感覚ですが、電車やバスにあまり清潔感を感じられません。
そして、トイレを利用するのにも一苦労です。
駅やコンビニにはトイレがある、といったことが当たり前の日本人にしてみると、とても不便に感じると思います。
せっかく多国籍の美味しいレストランが多いのに、外食して帰宅している途中にトイレに行きたくなっても、トイレがない・・・という状況も珍しくありません。
そういった意味で、アメリカでは外食もちょっと勇気(?!)がいるかも知れません。
税金の問題
アメリカ移住のデメリットとして意外と知られていないのが、税金の問題です。
アメリカの場合、永住権を取得すると、例えアメリカに住んでいなくとも所得や財産に税金がかかるようになってしまいます。
そのため、まだアメリカに移っていなかったとしても、日本に税金を納めるだけでなく、アメリカにも税金を払わなくてはならなくなってしまうこともあります。
こういった二重課税を防ぐためには、アメリカに自分で控除申請をする必要があります。
また実際の移住者の方のアドバイスとしてよく言われるものに、永住権を取得する前に不必要な財産を手放す手続きを済ませておく、という対策もあります。
この辺りは法律も複雑な上、よく変わるため、専門家にご相談する方が良いでしょう。
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さて、様々なメリットとデメリットをご紹介して来ましたが、意外とデメリットも多くガッカリされた方もいるのではないでしょうか?
ただ、メリットやデメリットというのは人によって感覚も多少違いますし、また裏を返せば、捉えようによってはどちらもプラスにもマイナスにも捉えられるという面もあります。
そのため、ご自身にとって何が譲れないか、何に重点を置くかで、アメリカ移住が合っているかどうか人によって変わって来ますので、一度自分の気持ちや希望を整理して見てみるのがおすすめです。
それでは次に、日本人にとって住みやすい、アメリカ移住のおすすめの州を見てみましょう。
アメリカ移住で日本人におすすめの州
アメリカは、日本とは比べものにならないくらい国土が広大です。
働くにしても、教育を受けるにしても、法律やルールは州によって大きく異なり、さらに学校に関しては同じ州でも学区によってかなり異なります。
そのため、快適で自分に合った生活を送るためにも、同じアメリカでもどこに住むのかということがとても重要になってきます。
そこで、教育制度が気になる年齢の子供がいるご家庭に焦点を当てて、私の主観になりますが、おすすめの州を3つあげてみたいと思います。
マサチューセッツ州
マサチューセッツ州はそれほど湿度が高くなく、また四季があるため日本人にとっては過ごしやすい地域です。
夏は高温多湿で冬は寒さが厳しいのですが、6月~9月は雨が少なく、青空が広がり快適に過ごせます。
また、秋には美しい紅葉が見られます。
マサチューセッツ州にはハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、スミス大学など、質の高い教育を受けられる有名な学校がいくつもあります。
他にも多数の大学があり、学ぼうとする目的意識の高い人々が多く住んでいます。
また、州の居住者を見ても、学士号や修士号保持者の割合も高くなっています。
州には人気の都市ボストンがあり、スポーツも盛んな魅力の多い街です。
カリフォルニア州 (サンノゼ&サンフランシスコ)
日本人の多くが憧れるのがカリフォルニア州ではないでしょうか。
そんなカリフォルニア州の中でも、サンノゼとサンフランシスコ周辺が特におすすめです。
それぞれ見てみましょう。
サンノゼ
日本からの赴任者が多く住むエリアの一つが「サンノゼ」です。
カリフォルニア州北部に位置し、暖かな日が多い気候が特徴です。
子どもが英語を話せないなど、児童に事情がある場合、その子のレベルに合わせて入学や進学を1年遅らせたりすることが珍しくありません。
また、子どもの学力の遅れを補うための補習校についても、数が多く充実しています。
サンフランシスコ
サンフランシスコは誰もが知っている街ですね。
そんなサンフランシスコにはIT企業が集まっており、IT世界一の街でもあります。
残念ながら治安の悪い場所もありますがが、そこを除けば「治安は5年前よりも良くなってきている」と現地の人も話しているほど、実感として治安は良くなってきているようです。
市内は公共交通機関が発達しており、車がなくても生活できますので、サンフランシスコの場合、上のデメリットで触れたような車社会の不便さはないのが嬉しいですね。
ただ人気のエリアのため、家賃はやはり高めです。
そして家賃の高さに比例して、教育水準も上がります。学区によって制度が異なるため、ご家庭の方針に合うところを選んで住むと良いでしょう。
またサンフランシスコは、アメリカ国内で最も産休・育休制度が整っている州だと言われています。
これは、シリコンバレーではより良い人材確保のために、企業側も色々考えてのことのようです。
先進国アメリカですが、他の州では、意外と最小限の産休・育休制度しかない、というところもあるため、サンフランシスコの仕事環境はとてもありがたいですね。
また仕事や教育以外の点に関しても、サンフランシスコには観光スポットも多くあり、様々な体験をすることができます。
ワシントンD.C.
ワシントンD.C.はアメリカの首都で、日本の仙台とほぼ同じ緯度にあり、温暖湿潤気候となっています。
一年を通して四季があり、春・夏・秋は割と東京に近く、冬は東京よりも寒く雪が降ることもあります。
ワシントンD.C.周辺の住民には政府関係者が多く、子供たちは実は親の職業を知らないということも珍しくないようです。
近郊には公園も多く、騒音も少なく治安も良いため、落ち着いた暮らしをすることができます。
また、ジョージ・ワシントン大学など、有名な大学もあり、外国人コミュニティーも多くあるため、現地で日本人や他の様々な国出身の人々とも仲良くなることができます。
では最後に、アメリカ移住を成功させるため、失敗しないためのコツやポイントを紹介します。
アメリカ移住で後悔・失敗しないために
アメリカに憧れて移住したものの、「自分が思い描いていたイメージと違っていた!」と、現地で馴染めずに移住を後悔し、結局は帰国することになるという失敗例も残念ながら少なくないようです。
アメリカに移住して後悔をするケースの共通点を挙げてみると、多くの場合「日本にいるのが何となく嫌で移住した」という要素があるようです。
逆に、「何が何でもアメリカで頑張って成功する!」といった不退転の気持ちで移住した場合、現地でも上手く行くことが多いようです。
これはアメリカ移住に限ったことではなく、どの国でも同じですが、海外移住を成功させるためのポイントをいくつか挙げてみます。
- 「移住」=「逃げ」ではなく、移住先での目的と意志を明確にする
- 移住後の現地での暮らしの計画をしっかり立て、家族とともに移住する場合は家族とも良く話し合う
- お子さんがいる場合、現地に居住予定の学区や雰囲気を十分に調べておく
- 「アメリカ暮らしなら全部がバラ色」といった理想があるような場合、実際には日本にいる時以上に大変なこともあることを覚悟しておく
家族で十分に話し合いを
まず、なぜアメリカに移住するのか、その目的と意志を明確にし、きちんと計画を立て、家族でよく話し合うための時間は十分に持つべきでしょう。
例えば旦那さんだけがアメリカ移住に乗り気で、奥さんはそれほど積極的でない場合、現地に行ってから奥さんの方が現地生活に馴染めず、それがもとで夫婦ケンカが絶えなくなってしまう、なんてケースもあります。
またお子さんがいる家庭の場合、お子さんは現地で友達もいない中、不慣れな英語で授業を受けなければなりません。
最初の頃は、学校で言葉が通じないもどかしさ、そして授業についていけない辛さを経験することになってしまいます。
また地域によっては、人種差別を受けたり仲間外れにされてしまうなんてことも実際に起こっていますので、万が一を考えて、お子さん自身も強い意志と精神力が必要となります。
そのため、そういった面についてもお子さんとよく話し合い、お子さんが納得した上で移住をするのがベストでしょう。
幸せな暮らしをするためにアメリカに移住したのに、家族が辛い思いをして不和になってしまうのでは、意味がありませんね。
家族に合った地域選びがポイント
上でも触れたように、アメリカでは州や地域、はたまた学区によっても雰囲気や治安の良さが大きく異なります。
そのため、大人にしても子供にしても、それぞれのご家庭に合う地域を探すことが、現地で馴染めるかどうかのキーとなるとも言えます。
アメリカ移住を決意した時の気持ちを忘れずに
また、日本に住んでいた時は外国がすべて良く見えていたけれど、実際にアメリカに移住してしばらく住んでいると、より日本のことが懐かしく感じられることもあります。
そんな時、「日本だったらこうだったのに」と、つい現地の状況を日本のものと比べたくなってしまうこともあります。
海外移住をして失敗するケースによくありがちなのが、現地で困難なことに出会うと、日本の良い面ばかりが思い出され、記憶が美化されてしまいがちだということです。
ですが、アメリカ移住というのは自分の拠点をアメリカの地に移す訳ですから、ちょっとしたことでは帰国できない状況ですね。
そのため、現地でつまずいた時は、今一度、アメリカに移住すると決めた時の決意を思い出し、今ある環境や状況の捉え方を変えるのが成功へのコツだと言えます。
日本にもアメリカにも一長一短ありますので、完璧を求めず、まずは状況を受け入れた上で自ら工夫すると良いでしょう。
成功するもしないも、結局は自分次第です。
現地で困難を感じた時は、アメリカを選んだ理由を思い出して下さい。
人生は楽あれば苦ありです。
そういったことを乗り越え、新天地アメリカで成功する事をお祈りしています!
まとめ
アメリカに移住する方法として、永住権の取得方法やビザの条件などについてご紹介しました。
アメリカ移住にはメリットだけでなく、デメリットもいくつかあります。
憧れや理想だけを抱いて移住をすると、現地で後悔したり移住が失敗に終わってしまうこともあります。
そのため、まずは自分や家族に合った地域選びをし、その上で「何があっても乗り越える」という強い意志を持ってのぞめば、現地生活も上手く行くでしょう。
また、ご家族と一緒に移住される場合、必ずご家族一人一人ともじっくり話し合うようにすることも移住を成功させる上で必要になります。
アメリカへの移住が叶い、現地で幸せな暮らしができるようお祈りしています!
[担当:Dreamy|編集:運営スタッフ]