中国のネットサイトから商品を買うとチャイナポストで送られて来ますが、荷物がなかなか届かないといったトラブルも少なくありません。
中国には、Amazon(中国のAmazon)やAliExpress(アリエクスプレス)、淘宝(タオバオ)、アリババなど、色々な商品が格安で買えるサイトが色々とあって便利なのですが、配送で結構ヤキモチすることが多いのが困ったところです。
また最近では、日本のAmazonでも中国から発送の商品が売られていますので、知らずのうちにチャイナポストを利用することになるケースも増えています。
そこで、今回の記事ではチャイナポストの追跡方法、そして日数が経ってもなかなか荷物が届かない場合や日本郵便で追跡できない場合について、対処法をご説明します。
チャイナポストとは?
出典:チャイナポスト
日本でいう日本郵便のようなもの
まずチャイナポストとは、中国郵政のことで、中国で郵便事業を行っている公共事業体のことです。
こう書くとちょっと難しそうですが、日本でいう日本郵便のようなものだと考えればイメージしやすいかと思います。
中国国内だけなく、海外にも発送
普通の郵便事業として、中国国内の郵送配達はもちろんのこと、海外への発送も行っています。
冒頭であげたような中国のネットサイト、中国のAmazonやAliExpress(アリエクスプレス)、淘宝(タオバオ)、アリババなどで商品を買うと、このチャイナポストで発送されることが結構あるんですね。
また、最近では日本のAmazonでも中国から発送の商品が多く売られるようになりました。
そのため、結果的に日本でもチャイナポストのお世話になることが増えています。
とは言っても、「中国から発送ってちゃんと届くの?」と不安になる方も少なくないでしょう。
商品を買うと、荷物の追跡番号がもらえますので、その追跡番号を使えば荷物の配達状況を確認することができますので、大丈夫です。
ちなみに、AliExpress(アリエクスプレス)の場合は、アリエクスプレスのサイト内で追跡情報が確認できますが、アリエクスプレスの場合は色々と注意点などもありますので、アリエクスプレスを利用した場合は、こちらの別記事の解説を代わりに参考にして下さい。
では、それ以外の一般的なチャイナポストの追跡方法や注意点について解説をしていきます。
チャイナポストの追跡方法
チャイナポストの追跡方法は2種類
チャイナポストで商品が送られて来る場合、追跡方法は2種類あります。
- 中国郵政のサイトで追跡
- 日本郵便のサイトで追跡
といった方法です。
中国郵政と日本郵便は業務提携をしているため、中国から発送された荷物を日本郵便のサイトでも追跡できるのです。
ですが、日本郵便で追跡状況が反映されるのには時間がかかるため、まずは中国のサイトで追跡します。
中国のサイト
まずはこのサイトで
こちらは、わかりやすく日本語で追跡が確認できるサイトです。
このサイトの「Tracking Number」と書かれたところに追跡番号を入力すればOKです。
香港・シンガポール経由の場合
中国のサイトで商品を購入すると、中国から直で日本に送られると思いきや、中には中国から香港・シンガポールを経由して日本まで送られることがあります。
そういった場合、こちらのサイトならすぐに中国から香港・シンガポール経由の状況が追跡できます。
万が一、上のサイトで「追跡状況がなかなか反映されない」といった場合は、こちらを試してみましょう。
こちらのサイトは日本語はありませんが、中国語だけでなく英語表示もありますので、追跡状況が確認できます。
日本のサイト
こちらは日本郵便のサイトです。
いつも使い慣れているサイトなので、安心感がありますね。
ただ、こちらのサイトで荷物の配達状況が確認できるようになるまで、かなり時間がかかる(数日~数週間)こともありますので、まずは上でご紹介したサイトで確認する方が良いでしょう。
追跡番号の受取り方
人によっては、「追跡番号はどうやってもらうの?」とわからない方もいるかも知れませんので、念のため追跡番号の見方も説明しておきましょう。
Amazonの場合、注文履歴のところや商品発送のお知らせメールの中に「お問い合わせ伝票番号」がアルファベットと数字で書かれています。
多くの場合、Rから始まり、終わりはCNとなっています(冒頭のRは書留、Eの場合はEMSを表しています)。
この終わりのアルファベット2文字は
- チャイナポスト:CN
- シンガポールポスト:SG
となっていますので、自分の荷物がどちらなのか、このアルファベットから判断することができます。
AliExpress(アリエクスプレス)、淘宝(タオバオ)、アリババなどの場合、注文したショップから追跡番号が送られて来ます。
チャイナポストの商品到着までの流れ
荷物が中国から日本に届くまでの、大まかな流れを見てみましょう。
下に書かれている中で赤字の部分は、サイトで追跡をした時に書かれている用語です。
これを見ると、荷物が今どこでどういった状態であるのか確認できます。
ショップが商品をチャイナポストへ出す
⇩
チャイナポストが荷物を引き受ける [引受]
⇩
中国国際交換局に到着の後、日本へ発送 [国際交換局から発送]
⇩
日本に到着 [日本国際交換局に到着]
⇩
通関 [通関手続中]
⇩
日本の自宅へ到着
途中、細かなステップは省いてありますが、大まかな流れはこんな感じになります。
このように、中国から商品が届くまでにはいくつものステップがあるので、この途中途中にそれぞれ時間がかかると、全体として到着するまでの日数がどうしても長くなってしまうのです。
チャイナポストの日本までかかる日数
チャイナポストで商品が発送された場合に日本に届く日数は、中国の発送地によって違って来ます。
大体どのくらいで届くの?
発送地が深圳(シンセン)だと割と早く到着することが多く、だいたい4~5日で届きます。
その他の北京・上海・広州などから発送だと、だいたい7日~10日ほどかかることが多いです。
ちなみに、サイトで追跡をすると、発送地が「GUANGZHOU」と書かれており、「GUANGZHOUってどこだ?」となってしまいますね。
追跡サイトではこんな風に、中国の発送地は漢字ではなくアルファベット表記で書かれていたりします。
そこで、追跡サイトで表示される主な地名のアルファベット表記を載せておきます。
- 北京:BEIJING
- 上海:SHANGHAI
- 広州:GUANGZHOU
- 深圳:SHENZHEN
でも実際かかる日数は・・・
一応、目安としては上でご紹介したような日数となってはいるのですが、実際には荷物が届くまでにもっと長くかかるかかることも珍しくありません。
私も時々中国から商品を買うのですが、だいたいは1週間ほどで届くものの、時によっては2週間~3週間、最長で1カ月ちょっとかかったこともあります。
ほとんど忘れていた頃に届くこともあるため、日本のように「何日で届く」と予測できないところがあるんですね。
そもそも、どうしてチャイナポストはこんな風に日数がかかることがあるのでしょうか?
チャイナポストが遅い理由
チャイナポストがなかなか届かないのには、いくつか理由があります。
- 中国のショップ側が、まだ荷物を出荷していないのに、出荷伝票を作成している段階でそこに記載されている番号(追跡番号)を先に通知して来ることが少なくない(実際は出荷準備中の状態)
- コスト削減のため、多くの荷物が集まってから一気に出荷する傾向があるため、他の荷物がたまるまで待たされた状態になっている
- コスト削減のため、エアメールで発送と言っておきながら、実際は船便で送られる場合も
- コスト削減や商品の内容物の種類によっては、中国から直接日本に送られるのではなく、香港・シンガポールを経由して送られることも
- 中国の連休の前後では、ショップ側の出荷作業が全般的に休みになってしまう
- 通関で足止めされている
中国のショップの方たちは日本と比べて作業が遅かったり、出荷する前に「出荷した」と通知したりということがあります。
「出荷された」と聞くと、いつ荷物がやって来るかとワクワクして気になってしまいますが、そこからが意外と長いことも少なくないのがチャイナポストです。
また、中国の連休に当たってしまうと、その最中はもちろんのこと、連休の前後数日間もショップがお休みになることも少なくないんですね。
私も以前、中国から本を注文した際、中国の建国記念日である国慶節の時期に当たってしまったことがありました。
ショップからは「出荷準備は出来ましたが、連休前の休みに入ります。なので、荷物の出荷自体は連休明けにします」という内容のメールが届いて、結局そこで10日ほど余計に待たされたことがありました。
こういったこともあるため、中国から何かを買う際には、のんびりと気長に待つようにすると良いでしょう。
そうは言っても、なかなか届かないとちょっと不安になって来ますよね。
そんな時はどうすればいいのでしょうか?
荷物が届くのが遅い場合の対策方法について、見てみましょう。
チャイナポストが遅い、届かない?そんな時の対処法
チャイナポストがなかなか届かない、届くのが遅いという体験は、中国から商品を買ったことがあるほとんどの人が経験しているようです。
チャイナポストでよくあるトラブルと解決方法を見てみましょう。
日本郵便で追跡できない場合
上の方でチャイナポストを追跡するためのサイトをいくつかご紹介したのですが、ついつい日本郵便のサイトだけで追跡をしてしまいがちです。
普段使い慣れたサイトですし、日本郵便のサイトなので安心感がありますよね。
ただ、中国の荷物がこの日本郵便のシステムに反映されるようになるには、荷物が発送されてからかなり時間がかかるのです。
大抵は、荷物が現地の郵便局に渡された次の日辺りから追跡が反映されることが多いです(追跡サイトでは、「引受」と書かれています)。
ですが、荷物が郵便局に渡されてから数日経たないと、追跡サイトで見られない時もあります。
また場合によっては、ずっと見られないままで中国の荷物が日本に到着(つまり、国際交換局に到着)してから、システムに反映されることもあります。
そのため、日本郵便のサイトで追跡ができない状態だと、特に初めて中国から商品を注文した場合などは「もしかして詐欺にあったかも!?」なんて不安になってしまう人も少なくないようです。
解決策1
こんな時は、日本郵便のサイトではなく、海外の追跡サイトを使ってみましょう(上でもご紹介したものと同じものです)。
解決策2
上のサイトでも反映されない場合、商品がまだ実際には発送されていない可能性も考えられます。
上でも触れましたが、中国のショップの場合、出荷準備の段階で追跡番号(伝票番号)を通知して来るケースが少なくありません。
そのため、実際にはまだチャイナポストに荷物が渡されていないため、サイトで追跡をしようと思っても当然出てこないわけです。
ひとまず、もう数日待ってみましょう。
解決策3
上の2つの解決策を試しても追跡状況が反映されないといった場合は、別のサイトでの追跡を試してみましょう。
中には、商品が香港・シンガポール経由で送られているケースもあり、そういった場合はこちらのサイトなら中国から香港・シンガポール経由の状況が追跡できます。
サイトに日本語はありませんが、中国語だけでなく英語表示もありますので、追跡状況が確認できます。
商品が届くのが遅い場合
ショップから商品を発送したと連絡があったのに、なかなか荷物が届かない場合もあります。
そんな時の解決策です。
解決策
もしまだ追跡を行っていない場合、上でご紹介した方法でまず荷物の追跡をしてみましょう。
送られた荷物が今どこにあるのか、見ることができます。
時間がかかる可能性が大きい個所としては、
- ショップがチャイナポストに荷物を出すまでの間
- チャイナポストで荷物が中国から日本へと送られる間
- 通関手続き
などが考えられます。
1.ショップがまだ実は発送していないケース
上で触れたように、ショップが荷物をチャイナポスト(現地郵便局)に出すのが遅かったり、連休などで作業がストップしている場合があります。
2.中国から日本に輸送するのに時間がかかる
中国から日本に向けて発送されるまでにも、時間がかかることがあります。
また、発送されても、中国から日本に届くまでには輸送自体に4~10日ほど(発送地による)かかってしまいます。
サイトで追跡をし、「国際交換局から発送」と書かれていれば、中国から日本に向けて発送されたことになります。
3.通関手続きで足止めになっているケース
荷物が日本に届いても、場合によっては、通関手続きで時間がかかることがあります。
サイトで追跡すると、「通関手続」となっています。
何かあれば税関から連絡が来ますが、特に問題がなければ通関手続きが終わり次第発送されますので、数日すると届きます。
ですが、待っても待っても荷物が届かない場合はどうしたら良いでしょうか?
荷物が届かないなんてことはあるの?
10日経っても2週間経っても1カ月経っても荷物が来ないと、もう届かないのではないのかと心配になりますよね。
場合によっては、ショップは「エアメール(航空便)で送った」と言いながら、実はコストが安い船便で送っていたなんてケースもあるようです。
船便だと航空便よりも時間がかかり、早くて3週間~1カ月、遅いと2~3カ月もかかる場合もあります。
ですが、時間はかかっても「荷物が全く届かなかった!」というケースはほとんどないようです。
まずはショップに問い合わせを
普通の手紙や個人が出した荷物だと届かない場合もあるのですが、ショップが発送する荷物は基本的に追跡ができる書留やEMSになりますので、そういった荷物が届かないといったことはまずないようです。
もしあまりにも遅い場合は、まずはショップに問い合わせをして追跡番号が正しいかどうか、また発送は航空便で間違いないかなど、確認してみましょう。
また、「荷物がまだ届かないがどうしたら良いか」と訊いてみると良いでしょう。
中国の場合、きちんと対応してくれるショップもあるにはあるのですが、一般的にはショップ側の対応に期待できないことが少なくありません。
そういった場合は、次の方法を試してみるのがおすすめです。
それでもダメなら日本郵便で調査を
ショップに問い合わせても、追跡しても問題が解決しない場合、日本の郵便局で調査してもらえますので、調べてもらうこともできます。
日本郵便のサイトから「調査請求書」という用紙がダウンロードできますので、それに記入して近くの郵便局に出して調査をお願いしましょう。
用紙のダウンロードや書き方の例はこちらに載っています。
私も以前、中国ではなくスウェーデンでしたが、この日本郵便の調査を依頼したことがありました。
日本からスウェーデンの自宅に送ってもらった荷物が、数カ月経っても届かないことがありました。
そこで、日本郵便に調査をお願いしたところ、しばらくして回答が来ました。
結果は、「スウェーデンで受取人が不在(+ 受取り期限内に受取りに来なかった)ため、荷物は日本に戻されている」といったものでした。
実際は、荷物が来たという通知も届いていなかったため納得が行かなかったのですが(スウェーデンの郵便も、たまにいい加減なことがあり・・・)、とりあえず荷物のありかはわかったため、もう一度日本から送ってもらいました。
こういったことも、日本郵便で調査をしてもらったからわかったことでした。
もし、あまりに荷物が届くのが遅くて変だと感じたら、日本郵便で調査をお願いしてみると良いでしょう。
いずれにしろ、チャイナポストでも追跡可能な荷物は普通は無事届きます。
ですが、箱がかなり汚れていたり、どう扱ったらこう変形するのか(!)というような形に潰れていたりすることも少なくありません。
チャイナポストでは、時間がかかるのと商品の取り扱いが雑なところは、仕方がないと思って割り切る方がストレスが少なくてすみますね。
まとめ
チャイナポストの追跡方法や日本郵便のサイトで追跡できない場合、その他、荷物がなかなか届かない場合や遅い場合の原因と対策法についてまとめてみました。
中国から商品を買う場合、日本とは違ってこんなことが起こり得ます。
- ショップ側の対応が雑、またはいい加減(発送していない段階で発送したと通知したり)
- 予想外の経路で運ばれて来る
- 途中で足止めになっている
ですが、中国から商品が送られてくる場合は、基本的に追跡が可能な書留やEMSで送られて来ます。
そのため、届くのに日数がかかって遅いということは(よく)あっても、全く届かないといったケースはほとんどないようですので、そこは心配しなくて良いかと思います。
万が一、あまりにも届くのが遅いようであれば、近くの郵便局で荷物を調査してもらえますので、調査依頼をすると良いでしょう。
いずれにしても、チャイナポストを利用する場合、「〇日までに必要!」といった場合や「できるだけキレイな状態で欲しい」といった場合、ガッカリすることになりかねませんので、その辺りは割り切って利用するのがおすすめです。