近年、海外移住先として日本人に人気のマレーシア。
マレーシアの国旗というと、どのような国旗なのか思い浮かびますか?
アメリカの星条旗と色や雰囲気が似ていると感じる人も結構いるようです。
そんなマレーシアの国旗の意味や由来について解説するとともに、アメリカの星条旗と似ているのかどうか、そこも見てみましょう。
また、マレーシアの国旗を簡単に描く方法もご紹介します。
マレーシアの国旗の意味や由来は?
こちらがマレーシアの国旗です。
左上が青色になっており、その中に黄色で月と星が描かれています。
そしてそれ以外のスペースには、赤と白のストライプが14本となっています。
マレーシアの国旗の比率は縦横1:2です。
では、このマレーシアの国旗の色やデザインの意味と由来を見て行きましょう。
マレーシアの国旗の色の意味
マレーシアの国旗に使われている色の意味は
- 赤・白・青:イギリスのユニオンジャックからの影響
- 黄:スルタンの権威
となっています。
イギリスの影響
なぜイギリスのユニオンジャックから影響を受けているかと言うと、マレーシアは18世紀末からイギリスの植民地となり、イギリスの支配下に置かれていました。
マレーシアが独立したのは1963年のことで、シンガポールと北ボルネオなどとともにマレーシア連邦となります。
その時にこの国旗が制定されました。
東南アジアの伝統色
イギリスのユニオンジャックからの影響と言われている赤・白・青ですが、もともと赤と白は東南アジア一帯でよく使われていた色で、地域性もよく表しています。
例えば、近隣のシンガポールやインドネシアの国旗でも、赤と白がメインで使われています。
多民族国家の象徴
青の色はイギリスからの影響だけでなく、多民族国家であるマレーシアの団結を表してもいると言われています。
マレーシアにはマレー系住民のほか、中華系、インド系、その他多くの少数民族が共存しています。
そのため、多民族の団結を青という色で象徴して、ひとつのマレーシアという国家を表しているんですね。
では続いて、マレーシア国旗のデザインの由来を見て行きましょう。
マレーシアの国旗のデザイン、三日月や星の由来
マレーシアの国旗に描かれているデザインは
- 三日月と星:イスラム教
- 赤と白のストライプ:マレーシアの13州と首都クアラルンプール
を表しています。
ストライプの意味の変化
もともとは、この赤と白のストライプはシンガポール州を含んだ14州を表すものでした。
それが、1965年にシンガポールがマレーシアから分離独立。
マレーシアの州は13州となったわけですが、それでも国旗のデザインは特に変更されませんでした。
その代わり、首都クアラルンプールが連邦直轄地域となってからは、ストライプはマレーシアの13州と首都クアラルンプールを表すようになっています。
マレーシアの国教
マレーシアの国教はイスラム教です。
そのため、イスラムのシンボルである三日月と星が国旗に描かれています。
この星は、上で触れた赤と白のストライプが13州と首都クアラルンプールを表しているのと同じく、星も14陵星(14の角を持つ星)となっています。
ちなみに、お隣シンガポールの国旗にも、三日月と星が描かれています。
ですが、シンガポールの国教はイスラム教ではありません。
なぜシンガポールの国旗にイスラム教のシンボルが描かれることになったのか、シンガポールの国旗の意味や由来についてはこちらの記事で解説してあります。
マレーシアの国旗に話を戻すと、マレーシアの国旗はアメリカの星条旗と似ている、という意見もあります。
2つの国旗を見比べてみましょう。
マレーシア国旗がアメリカの星条旗と似ている?
マレーシアの国旗とアメリカの国旗を並べて見てみましょう。
どうでしょうか?
確かに、左上に青の枠で中に星があり、それ以外の部分は赤と白のストライプとなっています。
こうして見てみると、確かに似ていると言えば似ていますね。
ちなみに、昔アメリカが独立した際に使用していた旗はこんな旗だったようです。
今のデザインとは違って、星が13個、円の形で配置されています。
独立当時の13州を表したものだそうです。
こちらのデザインもマレーシアの国旗と似ている感じもしますが、調べてみたところ、マレーシアの国旗が作られた経緯とアメリカの国旗が作られた経緯は全く関係がないようです。
結論として「マレーシアとアメリカの星条旗が似ているかどうか」ということについては
マレーシアとアメリカの国旗
- デザイン的に似ていることは似ている
- しかし互いに関係はなく、別々の経緯で作られた
と言えるようです。
最後に、「マレーシアの国旗を描いてみたいけれど、何だか難しくてムリそう・・・」といった方のために、簡単に描ける方法をご紹介します。
マレーシアの国旗の書き方
日本の国旗なら白地に赤丸で描きやすいですが、マレーシアのような国旗だとちょっと描くのが難しそうですよね。
ですが、こちらの動画では簡単に描く方法が紹介されており、とても参考になります。
この動画では言葉による説明はなく、見ているだけで誰でも手順を追って理解することができる構成になっています。
マレーシアの国旗の描き方の手順を簡単に文字で説明します。
- 国旗の外枠を描く
- 左上の四角枠を描く
- ストライプの線を描く
- 三日月を描く
- 星を描く
- 色をつける
で完成です!
上の動画を見れば簡単に描けると思いますが、ポイントは以下の通りです。
マレーシア国旗を描くときのポイント
1.国旗の比率は縦横1:2(つまり、横の長さを縦の2倍の長さにすればOK)
2.ストライプの線は中に13本引く(それにより、14本のストライプができあがる)
3.星は14陵星のため、14個のギザギザ(角)を作る
この3つのポイントを押さえながら描けばOKです。
こんな風に、一見難しそうな国旗が描けると、楽しいですね。
まとめ
マレーシアの国旗の意味と由来についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
アメリカの国旗とは確かに似ている感じもしますが、特に互いに関係はないようです。
一見難しそうな国旗に見えますが、意外と簡単に描けるんですね。
みなさんもぜひ一度トライしてみてください!