ハワイと言えば、暖かくのんびりした楽園のイメージがありますが、意外と知られていないのがハワイの治安です。
実際、ハワイでは治安が悪い地域や場所があり、またハワイ全体としても年々治安が悪化していると言え、日本人が巻き込まれる事件も発生しています。
今回の記事では、ハワイ旅行を楽しく安全なものにするため、ハワイの治安の悪い場所や地域、旅行者が気をつけるべき注意ポイントをまとめてみます。
筆者自身の体験談も載せていますので、これから旅行される方は是非参考にしてみて下さい!
ハワイは危険?安全度はどのくらい?
海外の危険度や安全性を知るには?
海外の国や地域に旅行に行く際、その国や地域がどのくらい安全または危険なのかを知るには、大きく分けて2つの方法があります。
- その国の現在の紛争などの危険度や感染症のリスクを把握
- 現地の治安情報や事件・注意点について把握
これら両方について、簡単に見ていきましょう。
その国の危険度を外務省のHPでチェック
まず、海外に行く際にその国や地域の安全性を知るには、日本の外務省の海外安全ホームページが便利です。
外務省のホームページでは、各国の治安や安全性の最新情報が随時更新されており、紛争や感染症などの危険性について、そして現地での事件の発生やそれに関する注意喚起などが載せられています。
現在、ハワイに関しては特に危険情報や感染症に関する注意喚起は出されておらず、日本人が旅行をしても安全だと言えます。
そしてそれがわかったら、次にハワイ現地の治安についても知っておく必要があります。
現地の治安情報や事件・注意点を把握しておく
ハワイに渡航する前に、ハワイ現地の治安状況について把握しておくのがおすすめです。
現地の治安情報や事件について知るには、
- 現地の日本大使館や領事館のサイトをチェック
- 現地情報が記載されたサイトをチェック
といった方法がおすすめです。
ハワイの場合、在ホノルル日本領事館のサイトで現地の治安情報や事件について知ることができますので、出発前に一読しておくのがおすすめです。
その他、ハワイの実際の治安や現地で旅行者が注意するべき点など、事前に知っておくことで、現地で安全に楽しく過ごすことができますので、この下のハワイの治安の悪い場所や注意点などについて、是非参考にして見て下さい。
それでは、ハワイで治安が悪い場所や近年治安が悪化している地域について具体的に見ていきましょう。
ハワイで治安の悪い場所は?多くの地域で治安悪化のため注意!
ハワイでは、特にワイキキが観光客が最も多い賑やかなエリアとなっていますが、そのワイキキをはじめ、いくつかの地域で治安に問題がある場所があります。
そのため、旅行者はそういった場所に行く場合、特に注意が必要となります。
特に、ハワイの治安は全体的に年々悪化している傾向があり、日本人が巻き込まれる事件も複数起こっていますので、前もって危険なエリアを知っておくことが大切です。
以下、ハワイの要注意の場所になります。
ワイキキ中心部・大通りの裏道
ワイキキは多くのホテルやお店が集まり、大通りでは観光客も多く賑わっているエリアですが、一歩裏通りに入ると、何やら怪しげな人がうろちょろしているエリアもあります。
クヒオ通りはお店なども並んでおり、バスの通り道でもあるため昼間は比較的安全なのですが、それでも時々、周囲の家を物色しているような怪しげな人を見かけることもあります。
前回、筆者が滞在中も何か事件があり、昼間からパトカーが何台も来ていたこともありました。
また特に、そのクヒオ通りからちょっと横道に入ったところでは、特に夕方以降は不思議な人々を目にすることが多くなります。
何やらブツブツ一人で呟いている人、目が虚ろな人、雄叫びをあげている人、周囲を物色しているような目つきの人など、麻薬を使用していると思われるような人たちや、軽犯罪に関連していると思われるような人々に遭遇することも少なくありません。
日本ではまず目にすることがないタイプの人々が結構います。
筆者は前回ハワイに滞在した際、1カ月半ほどクヒオ通り付近に滞在していたのですが、裏道ではこういった人々をしょっちゅう目にしていました。
実際、奇声を聞かない日はなかったほど、毎晩何かしら騒ぎが起こっていました。
一人で騒いでいる人や怪しい目つきでウロウロしている人もいれば、中には数人のグループでいる人たちもいて、とにかく怖いのです。
そういった人たちに絡まれては大変なことになりそうなため、日没後に外出するのは出来るだけ避け、どうしても時間的に外にいる必要がある場合、できるだけそういった人たちからは離れて歩くようにしたりと、工夫をして過ごしていました。
特に女性は日没以降、一人歩きは要注意ですので、ワイキキと言えど、夜の一人歩きは避けるようにするのがおすすめです。
カイムキ
ホノルル動物園があり、芝生が広がり気持ちが良いエリアですが、昼間は良いものの、夜は治安が悪化するエリアです。
筆者もこの辺りをよく散歩していたのですが、昼間は気持ちよくとも、夕方から段々と怪しい雰囲気の人たちが増えていくのが感じられました。
真っ暗になるとホームレスや麻薬関連の人たちと思われる人たちが増えていきますので、夜は近づかないようにしましょう。
ダウンタウン
ワイキキから有名なアラモアナショッピングセンターを過ぎ、さらに奥へと進んでいくとダウンタウンエリアがあります。
この辺りはオフィスビルが立ち並んでおり、一見モダンそうにも見えるのですが、近くにはホームレスが集まっている場所もあり、治安はあまり良くありません。
平日であればオフィスで働く人々がいるためまだ良いのですが、週末になると人々はおらず閑散とした雰囲気になっています。
そのため、そこで怪しい人に出遭ってしまったとしても、助けを求めることもできず、死角になりやすい場所のため、一人では近づかない方が良いと言えます。
筆者は車で主人とそのエリアに何度か行ったことがあったのですが、昼間でも人気(ひとけ)が少ない場所が多く、ホームレスの人々もいるなど、雰囲気的に治安が良くないのを肌で感じましたので、やはり注意が必要です。
チャイナタウン
上で触れたダウンタウンから更に先に進むと、すぐ先にはチャイナタウンがあります。
このチャイナタウンも、治安面としては要注意エリアの一つです。
中華レストランやショップが立ち並び、一見賑やかそうに見えるのですが、壁にグラフィティ(スプレーによる落書き)がある場所があったりと、どこか殺伐とした雰囲気があります。
特に週末になると、このエリアも人がほとんどいなくなってしまい、いるのはほぼホームレスや怪しげな人のみとなってしまい、麻薬関連の犯罪も多く、ハワイの中でも治安が悪いエリアの1つとして知られています。
もし行くのであれば、平日の昼間にするようにし、週末は昼間でも控えるようにするのがおすすめです。
実際、チャイナタウンに週末の昼間に行き、「バス停でバスを待っていたところ変な人に追いかけられた」といった件や、「街で変な人たちに絡まれた」といった件も報告されています。
タンタラスの丘
夜景が絶景だと観光スポットとして人気のタンタラスの丘ですが、こちらも治安の悪いスポットとして有名な場所です。
ここでは様々な事件が過去に起こっているため、最近ではタクシーの運転手さんでも行きたがらない人がいるほどです。
そのため、夜景を見に行く場合はいくつか注意点を守って行くのがおすすめです。
ただ、タンタラスの丘の夜景はやはり絶景です!
そのため、タンタラスの丘に行ってみたい方は、こちらの別記事で詳しく注意点やおすすめの行き方について解説をしていますので、こちらを参考に安全に注意して行ってみて下さい。
カカアコ
近年再開発が進んでおり、ウォールアートが話題となって観光客に人気上昇中のカカアコエリアですが、こちらも注意が必要な地域です。
2018年には日本人観光客が被害者となった深刻な暴行事件も起こっており、その事件については日テレの『 ザ!世界仰天ニュース』でも放送されました。
カカアコ地区はもともと倉庫が多く薄暗い雰囲気で、また現在もホームレスや麻薬の常習者などが多くいる場所もあります。
そのため、カカアコ地域に行く場合、昼間の明るい時間帯に行くようにし、また一人で行くのは避けるのがおすすめです。
特に外のトイレなどは他に人もいないことが多いため(先の日本人暴行事件も、カカアコの公園内のトイレで発生しています)、死角になりやすく助けも求めにくいところがあります。
そのため、外の公衆トイレは利用しないようにし、お店の中のトイレを利用するようにする方が安全です。
ノースショア
絶景のサンセットが見られるとして人気のノースショアですが、日が暮れた後は一気に危険度が増すため、要注意のエリアです。
筆者も現地で地元の人に、「ノースショアは日没後は危ないから」と何度か言われたことがあります。
ノースショアは、サーフィンなどをする人がいるものの、ワイキキなどと比べるとやはり昼間でも割と人が少な目で、夕方となると更に人がいなくなってしまいます。
特に道などにも街灯がほとんどないため、文字通り真っ暗闇になってしまいます。
真っ暗闇の中を歩くのはもちろん危険ですし、車を運転して帰るのにも慣れない道でかなり怖い思いをしますので、日が沈む前に帰るのがおすすめです。
では、旅行者がハワイ滞在中に気をつけるべきポイントを、実際に起こった事件や事例もまじえながら解説をしておきます。
ハワイ旅行中の注意点!パスポートやリュックなど気をつけるポイント
それでは、ハワイに旅行中、安全に楽しむためにいくつか気をつけるべきポイントをまとめておきます。
- パスポートのコピーと証明写真を用意しておく
- 昼間でもスリや置き引き・強盗に注意!
- カバンはリュックがおすすめ
- 公衆トイレやエレベーターに注意
- 日没後や夜は一人歩きはしない
- 裏通りや治安の悪い場所には行かないように
- 何かあったら、現地の日本領事館に連絡を
それぞれ、順に見ていきましょう。
パスポートのコピーと証明写真を用意しておく
ハワイをはじめ、海外旅行の際は万が一の盗難被害のために、あらかじめパスポートのコピーと予備の証明写真を用意しておくのがおすすめです。
万が一パスポートが盗まれてしまった場合、再発行するにはパスポートのコピーと証明写真が必要となるためです。
そのため、パスポートのコピーと証明写真は普段持ち歩くカバンには入れず、ホテルなど安全な場所に保管しておくようにしましょう。
昼間でもスリや置き引き・強盗に注意!
常にカバンから目を離さない
ハワイというと、つい南国のイメージから警戒心が薄れてしまいがちですが、ハワイややはり外国・アメリカです。
例えば、日本であればレストランで食事の際に席にカバンを置いておいても大丈夫ですが、ハワイではNGです。
また、ビーチなどで見張りなしにスマホや財布などの貴重品が入った荷物を置いておいて、スリや置き引きに狙われるケースも発生していますので、絶対に荷物から離れないようにしましょう。
在ホノルル日本領事館の情報によると、2019年の7月~9月の3カ月間の間でも、レストランやホテルなどでの置き引きが6件も報告されており、実際にはさらに多くの件数の被害が起こっていると推測されています。
このように観光客が多い場所では、特に旅行者を狙ったスリや置き引き被害が少なくありませんので、常に荷物やカバンから目を離さないようにしましょう。
外で財布や大量の現金を見せない
また日本では、近所にちょっと買い物に行く際にお財布をそのまま抱えて行くこともあったりしますが、ハワイでは絶対にやめましょう。
「狙ってください」と言わんばかりの行為ですので、必ずお財布は見せず、カバンの中に入れて持ち歩くようにします。
また、外で大量の現金を見せるのも危険ですので、ATMでお金を引き出した後などは、素早くお金はお財布の中にしまうのがおすすめです。
昼間でもある程度の警戒心が必要
また、昼間で人通りがある場所であっても、日本人が巻き込まれた強盗事件も起こっています。
2017年、日本人5名がレンタサイクルでKCCファーマーズマーケットに向かう途中、車で複数の男に止められて暴行され、所持品を奪われる強盗致傷被害が発生しています。
KCCファーマーズマーケットと言えば、多くの観光客が訪れる人気スポットですし、そこへ行く道も昼間は明るく、人通りもある場所です。
そういった場所でこのような事件が起こっていますので、旅行者は狙われやすいことを常に念頭に置き、貴重品は持ち歩かないようにし、注意をしながら過ごすようにしましょう。
カバンはリュックがおすすめ
旅行中、どんなカバンが良いのか迷う方もいるかと思います。
海外旅行で一般的におすすめなのはリュックです。
リュックですと両手が空きますし、肩掛けのショルダーバッグなどと違い、通りすがりのひったくりなどにも逢いにくくなります。
ハワイでもリュックを背負った観光客が多く、全く違和感ありませんので大丈夫です。
ただ、混雑している場所でスリなどがいる場合、リュックは背中ではなく胸側に抱えるようにして歩くのがおすすめです。
公衆トイレやエレベーターに注意
ハワイでは、人気(ひとけ)がいない場所や密室で犯罪が起こりやすい傾向があります。
上でも触れたカカアコの公園内の公衆トイレでの暴行事件もそうですし、また、2017年にはワイキキの有名なヒルトン・ハワイアンビレッジホテルのエレベーター内で、日本人2人が拳銃のようなものを突き付けられ、金品を奪われる強盗事件が起こっています。
そのため、外の公衆トイレはなるべく利用せずにお店のトイレを使うようにし、またエレベーター使用の場合は、他の人と乗り合わせの際には注意をするなど、密室となる場所では注意が必要です。
日没後や夜は一人歩きはしない
上のハワイの治安が悪い地域や場所のところでも触れましたが、ハワイは特に日が暮れた後は一気に危険度が増すため、夕方や夜の一人歩きは避けましょう。
夕方以降になると、酔っ払い同士のケンカが増え、またホームレスや麻薬常習者がうろついて、絡んでくることがあります。
思わぬところから突然怪しげな人が出てきたりしますので、女性だけでなく男性も一人歩きは避けるのがおすすめです。
車上荒らしに注意!
ハワイ全体で多い事件が車上荒らしです。
特に観光客が多いスポットの駐車場などでは、レンタカーのガラス窓を割って中のカバンなどが盗まれる車上狙いが頻繁に起きており、在ホノルル日本領事館の情報によると、2019年7月~9月の3カ月の間だけでも6件、そのような事件が報告されています。
また同じ時期に、車の鍵が入ったバッグが盗まれ、そのために駐車してあって車自体が盗まれてしまう事件も2件あったとのことですので、日本人関連でない事件も合わせると、そういった車上荒らしや車の窃盗事件などは、実際には相当な数の被害があることが推測されます。
ハワイの観光地の駐車場では、大概「車上荒らしに注意!」といった看板が立てられているのですが、そういった看板がないところでも、車の中にはバッグなど何も置かないようにしましょう。
貴重品でなくとも、何かが置いてあるのが窓から見えると、それだけで窓ガラスを割られてしまうこともありますので、とにかく車の中には何も置かないというのが鉄則です。
また、これは地元の人から言われたことなのですが、駐車場でトランクに荷物を入れているところを見られ、車から離れた隙にトランクをこじ開けられて荷物が盗まれる被害も珍しくないそうです。
そのため、トランクに入れれば安心だとは考えず、貴重品は必ず持って行くようにしましょう。
裏通りや治安の悪い場所には行かないように
そして何と言っても、上で触れたような人気(ひとけ)の少ない裏通りや、治安の悪い場所には行かないようにするのが最善の策です。
ただ、やはり観光の一環としてチャイナタウンやタンタラスの丘、カカアコ地区などに行ってみたい場合、個人で行くのではなく現地オプショナルツアーに申し込んで参加するのがおすすめです。
ツアーであればまず安全ですし、余計な心配をせずに観光に集中できますので、行き帰りの送迎の手間などを考えても、やはりコスパは良いと言えます。
ハワイで格安で利用できるツアーとしては、例えば現地のVIPツアーがおすすめです。
日本語であらかじめ予約することができますし、他の多くの日本のツアー会社よりも大分格安な上サービスも十分ですし、筆者個人的にも好きな会社です。
>>> VIPツアー
何かあったら現地の日本領事館に連絡を
万が一、現地で何かトラブルに巻き込まれてしまった場合、すぐに在ホノルル日本領事館に連絡を取るようにしましょう。
在ホノルル日本領事館の連絡先は、以下の通りです。
まとめ
ハワイの治安情報として、ハワイの中で治安の悪い地域や現地での注意点についてまとめてみました。
ハワイは年々治安が悪化しており、特に観光客を狙った犯罪も増えています。
地域として特に気をつける場所は、
- ワイキキ中心部の大通りの裏道(クヒオ通り裏など)
- カイムキ地区
- ダウンタウン
- チャイナタウン
- タンタラスの丘
- カカアコ地区
- ノースショア
となっています。
また、現地で旅行者として注意するべきポイントとしては、
- パスポートのコピーと証明写真を用意しておく
- 昼間でもスリや置き引き・強盗に注意!
- カバンはリュックがおすすめ
- 公衆トイレやエレベーターに注意
- 日没後や夜は一人歩きはしない
- 裏通りや治安の悪い場所には行かないように
- 何かあったら現地の日本領事館に連絡を
といった点があげられます。
ハワイは暖かく気分も開放的になりやすいところですが、日本とは違い治安が悪い部分があることを念頭に、注意をしながら過ごすようにしましょう。
ハワイで楽しい時間を過ごせますように!