タイと言えば、世界遺産に温厚な人々、温暖な気候にきれいな海・・・と、魅力満載で多くの観光客が訪れます。
そんな魅力あふれるタイ観光をするためには、どんな書類や手続きが必要でしょうか。
この記事では、タイの入国カード(出入国カード)の書き方や税関申告・入国審査のほか、ビザ(査証)やパスポートの残存期間・必要な現金、その他、予防接種についてもご紹介します。
それでは、まず初めにタイ観光のために必要なビザとパスポートの残存期間についてからご紹介しますので、参考にしてみて下さい。
タイ観光で入国時に知っておく必要のあること
タイに観光旅行をするには、ビザやパスポート、持ち込み制限のあるものなど、いくつか知っておく必要があることがあります。
無事に入国できるよう、事前に以下のことを把握しておきましょう。
タイの入国に必要な書類やビザ(査証)・パスポートの残存期間
タイ観光に必要な書類にはどのようなものがあるのでしょうか?
まずタイの場合、観光であればビザ(査証)は、30日以内(29泊30日)であれば不要です。
多くの場合、観光で訪れるには30日もあれば十分ですので、普通の観光旅行であればビザは必要ありません。
その他に必要な書類はと言うと、
- パスポート
- 航空券
のみとなります。
意外と少なく助かりますね。
注意点として、パスポートは6ヶ月以上の残存期間が必要ですので、自分のパスポートの期限が十分かどうか確認しておきましょう。
また、航空券については下の条件のところで詳しく触れていますので、そちらを参考にして下さい。
では、その他にどのような条件があるのでしょうか。
次に、知っておきたいその他の条件についてご紹介します。
タイの入国時に他に必要なものと条件
往復航空券は必要?片道航空券の場合は?
基本的に、多くの国では入国時に往復航空券を持っていることが必要で、片道航空券しか持っていないと怪しまれ、尋問されたり最悪の場合は入国拒否となる場合があります。
ただタイの場合、カンボジアなどと陸続きで他国に入国することもできる国であるため、タイ観光の後は陸路で他国に入国する予定の方も少なくありません。
そうした場合、基本的には片道航空券でも大丈夫ですが、陸路でカンボジアなど、他国に行く旨を説明できるようにしておきましょう。
ただ、これまで短期間の間に何度もタイに出入国を繰り返している、または、過去の滞在歴から疑わしいと判断された場合、帰りの航空券の提示を求められることもあります。
そのため、そういった場合は、帰りの航空券も持っていると入国審査をパスしやすくなります。
タイ旅行には現金が必要!
タイに観光旅行に行く場合、入国時に一定の額以上の現金を持っている必要があります。
必要な所持金の額は、
- 1人の場合:10,000バーツ(約34,000円)以上
- 家族の場合:20,000バーツ(約68,000円)以上
になります。
規定では、上記のタイバーツ相当額を持っている必要があることとなっていますので、必ずしもタイバーツではなく、相当額の日本円でも構いません。
特にタイバーツに両替するには、日本で両替するよりもタイ国内の両替所で両替する方が断然レートが良いため、入国時には日本円を持っておけば大丈夫です。
また実際には、お財布の中を見せるように言われることは滅多にありませんので、念のため必要とされている金額を用意しておけば大丈夫です。
ちなみにタイでの両替は、街中の両替所で両替するのが一番レートが良く、空港でのレートはあまり良くありません。
そのため、空港での両替は必要最低限にし、街中のレートの良い両替所で両替するのがおすすめです。
ただ、短期滞在で街中の両替所を探すのが面倒な場合、空港内の中でも比較的レートの良いところで両替してしまうのも一つの方法です。
タイのドンムアン空港での両替についての他、空港の利用ガイドやバンコク市内までのアクセス方法についてはこちらの記事にまとめていますので、あわせて参考にしてみて下さい。
タイに入国する際、他にも気をつけたいポイントとして、持ち込み制限もありますので、そちらも見ていきましょう。
タイ入国時の持ち込み制限
持ち込み禁止物
タイ入国時には、多くの国と同じように、以下のものが持ち込み禁止となっていますので、気をつけましょう。
- 麻薬
- 一部の果物・野菜・植物
- わいせつ物
- 知的財産を侵害したもの(コピー商品など)
- 電子たばこ
免税範囲
タイ入国時に免税となる範囲は、以下の通りです。
- たばこ:1人当たり250gまたは200本
- 酒:1本(1リットル)以下
- カメラやビデオカメラ:各1台
- フィルム:5本
- ビデオテープなど:3本
- 現金:タイへのバーツの持ち込みは無制限、外国の場合、20,000米ドル(約225万円)相当の外貨は税関申告が必要
このように、カメラやビデオカメラなどにも免税範囲に限りが設けられていますので、複数のカメラや機材を持っている場合、税関申告を忘れずに行うようにしましょう。
また、他の人の分を1人がまとめて持っている場合でも、没収され罰金が科されますので注意が必要です。
免税の範囲を超えるものを持っている場合、税関申告書に記入に、現地で提出します。
もし税関申告するものがない場合は、税関申告書は不要で記入する必要はありません。
では、持ち込み制限や条件に関して分かってきたところで、次に入国カードや入国審査に関して説明していきます。
まず初めに、タイ入国カードの書き方についてご紹介します。
タイ入国カードの書き方や入手方法
タイ入国カードはできれば青色ボールペンで
タイの入国カードの書き方に関してまず知っておきたいのが、タイのボールペンは、青色が主なカラーだということです。
日本人にとっての黒ボールペンがタイの人にとっては青ボールペンということになります。
もちろん、黒で書いても問題はありませんが、せっかくなので、タイ人にとってなじみやすい、青色で書いてみるのも良いでしょう。
タイ入国カードの入手方法|事前入手やPDFのダウンロードは可能?
タイの入国は、2017年にフォームが変更され、新フォームのみの使用となりました。
新フォームは基本的に事前入手はできなくなっています。
また、PDFなどでのダウンロードでの入手もできず、機内で配布される新フォームを使用することになります。
そのため、旧フォームをお持ちの方も、機内で配布される新フォームに書き換えましょう。
では次に、新フォームの入国カードの書き方を詳しく見ていきましょう。
タイ出入国カードの記入例
タイ出入国カードの書き方と注意点
タイの出入国カードは、全てアルファベットで記入します。
入国カードと出国カードは切り離さず、入国審査で提出します。
忘れやすいのですが、裏面も必ず記入してください。
出入国カードの表面
① 姓:パスポートと同じアルファベット表記
② 名:パスポートと同じアルファベット表記
③ ミドルネーム:なければ不要
④ 性別:male(男)か female(女)にチェック
⑤ 国籍:Japanと記入
⑥ パスポート番号
⑦ 誕生日:日・月・年の順に記載
⑧ 入国手段:便名を記入
⑨ ビザ番号:30日以内の観光であれば、空欄でOK
⑩ 職業:英語で記載
⑪ 搭乗地:成田空港であれば、Narita/Japan
⑫ 訪問目的:観光目的であれば、tourism
⑬ 滞在期間:例として、4日なら「4 days」、2週間であれば「2 weeks」
⑭ 居住地:都道府県名をアルファベットで記入
⑮ 居住国:Japanと記入
⑯ タイでの滞在住所:ホテルが予約できていればその名前だけでもOK。予約前であれば、予定しているホテルを記載。
⑰ 電話番号:日本の携帯番号でもOK
⑱ メールアドレス:パソコンでも携帯でもOK
⑲ 署名:パスポートと同じサインを記入。漢字なら漢字で、アルファベットであれば、アルファベットを記入。
タイ出入国カードの裏面
タイの出入国カードには裏面があり、質問項目にそれぞれチェックが必要です。
① フライトタイプ:チャーター(貸し切り)でなければ schedule にチェック
② タイは初めてかどうか:Yes(初めて) か No(2回目以上)にチェック
③ 団体旅行かどうか:Yes(団体旅行又はツアー) かNo (個人旅行)にチェック
④ 宿泊形態:ホテルであれば、Hotel にチェック
⑤ タイ滞在後の次の目的地(都市名):都市名を記入
⑥ 入国目的:観光であれば、Holidayにチェック
⑦ 年収:こちらも選んで記入
上から順に
- 20,000米ドル未満(約225万円)
- 20,000米ドル以上~60,000米ドル(約225万円以上~約675万円)
- 60,000米ドル以上(約675万円以上)
- 収入なし
収入を記載するのは結構珍しく感じますが、タイでは必要ですので、該当する欄にチェックを入れておきましょう。
このように、タイの出入国カードは記入漏れがないようにして、審査を受けるようにしましょう。
未記入の項目があると、場合によっては長い列の後ろに並び直さなければならないことがあります。
外国人用のレーンは混んでいることも多く、20分~40分待ちということも珍しくありませんので、あらかじめしっかり記入しておくようにしましょう。
そんな入国カードですが、乗り継ぎの場合はどうするのでしょうか?
タイの出入国カード、乗り継ぎの場合は?
タイ入国カードは、タイに入国する方は必要となりますが、乗り継ぎ(トランジット)でタイの空港を利用される場合は不要です。
そのため、タイで飛行機を乗り換えするだけの場合は必要ありませんので、出入国カードなしにそのまま乗り換えゲートに行けば大丈夫です。
このように、出入国カードの書き方が分かったところで、次に入国審査について見ていきましょう。
タイの入国審査は、厳しいのでしょうか?
タイの入国審査について
タイの入国審査は厳しい?
実は、タイの入国審査は年々厳しくなっているようです。
ただし、初めてタイを訪れた人に対して厳しい、というよりは、入国回数が多くなってくると、入国審査で色々質問されることがあるといった様子です。
ちなみに、かつてタイに滞在する方法として、ビザランが知られていました。
これは、ビザなしでタイに30日間滞在した後、陸路で国境を越えたのちに再びタイへ戻ってくる方法で、そこで新たに30日間ビザなしで滞在できるというものです。
タイは他国と隣接しており、陸路で国境を越えることができるため、こういったビザランが可能でした。
しかしこの方法は、ビザなしで不法就労する人々が増えたため、今では禁止となっています。
タイの入国審査での質問内容
タイの入国審査での質問は、答えにくい内容はなく、目的や帰りの航空券があるかどうかなどです。
ノービザでの訪問は、観光目的のみとなりますので、それがきちんと分かるように入国カードにも記載があれば問題ありません。
厳しくなっていると聞くと、入国拒否されるのでは・・・と不安になるかもしれませんが、入国拒否される理由は、前科・犯罪歴がある、審査官に暴言をはく、違法物の持ち込みの場合、などがメインになります。
ただし、上記に該当しなくても、入国審査の時に一つだけ注意しておきたい事があります。
タイの入国審査での注意点
タイの入国審査では、度々、入国時に押してもらうスタンプの押し忘れや、日付間違いがあることがあります。
そのため、間違いがないかどうか、審査を通った後、必ずパスポートを開いて確認してみてください。
審査官のミスであっても、オーバーステイとなってしまった場合、入国した本人が捕まってしまうようです。
そのため、念のためにもパスポートのスタンプの日付が正しいか確認しておくと安心です。
タイ入国審査ではプレミアムレーンも
このように、長い列に並んで受けるタイの入国審査ですが、実は、優先レーンがあります。
プレミアムレーンというもので、このレーンですと、数分で審査を受けられ、荷物が出てくるのを待つくらいの早さになります。
この優先イミグレーションであるプレミアムレーンですが、ファーストクラスやビジネスクラスを利用した方に利用券が配られます。
また、タイは子供に優しい国ですので、子連れで列に並んでいると、声をかけてくれたりするようです。
このように、タイに入国するのに必要な手続きをご紹介して来ましたが、気候柄、予防接種は必要なのでしょうか?
次に予防接種について簡単に見ていきましょう。
タイ入国に予防接種は必要?
タイは熱帯モンスーン気候の地域で、暑さと湿度が特徴的です。
規定としては、汚染地域からタイに入国するのでなければ、タイ入国にあたって予防接種の必要はないとされています。
ただ、熱帯気候特有の病気や衛生面での事情もあり、タイに長期間(1カ月以上)滞在される場合、または短期間であってもタイの地方に行かれる場合などは、あらかじめいくつか予防接種を受けて行った方が安全です。
特に狂犬病に関しては、発症すれば致死率はほぼ100%と言われている恐ろしい病気ですので、特に予防でワクチンを接種しておくことが大切になります。
それほど長い期間滞在するのでなくとも、現地の野菜やカットフルーツ、お水などから病気になることもありますので、特に万全を期したい方には、予防接種をおすすめします。
当サイトのスタッフも、タイをはじめ東南アジアに長期滞在するため、以下の予防接種を受けています。
- A型肝炎
- B型肝炎
- 破傷風
- 狂犬病
- 腸チフス
これらの海外渡航用の予防接種は自費診療になり、価格は病院やクリニックによってまちまちです。
中には1本2,000~3,000円近くも差がある場合があるため、お住まいの地域の病院をいくつか調べて検討してみると良いでしょう。
当サイトスタッフが実際に受けた医療機関は、東京医大の渡航者医療センターです。
こちらの病院では他の病院やクリニックよりも多くのワクチンの値段が安いだけでなく、医師や看護師、事務の方々みなさんが大変親切で、現地での細かな注意事項などを指導して下さるため、多くの方におすすめです。
予防接種には予約が必要で、種類によっては何度か間隔をあけて打つ必要があるため、渡航の1カ月前までに予約をする必要があります。
詳しくは、東京医大の渡航者医療センターのサイトをご覧下さい。
まとめ
タイ観光旅行にビザが必要か、その他必要な書類としてパスポート残存期間や往復航空券について、持ち込み禁止・免税範囲などの税関条件、入国カードの書き方、入国審査について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
入国審査が厳しくなったとは言え、30日以内の観光ならビザは不要ですし、きちんと準備して条件や制限を守れば入国拒否になるようなことはありませんので、不安になることもないかと思います。
また、陸路で出国する場合、原則的には片道航空券のみでも大丈夫ですが、その際はきちんとその旨説明できるようにしましょう。
タイ入国時には1人10,000バーツ(約34,000円)以上、家族の場合は20,000バーツ(約68,000円)以上の現金を所持している必要があります。
と言っても、タイバーツでなくとも日本円でも大丈夫ですので、お金は十分に用意しておくようにしましょう。
また、タイ旅行には特に長期滞在や地方に行く場合、安全のために予防接種をして行くのがおすすめです。
今回の記事が、タイへの旅行を検討されている方々のお役に立てたら幸いです。
Have a wonderful trip to Thailand !
[担当:Dreamy|編集:運営スタッフ]