海外へ行く時に気になる、その時期のその場所の気候や天気。訪れたことのない場所であるならば、尚更です。
今回は上海に10月、11月、12月に行かれる旅行者・出張者の方に、上海のこの時期の気温や天気、服装についてご紹介します。
上海在住者からの視点で、この時期の服装で気をつける点や、この時期ならではの見どころも合わせてご紹介していますので、上海には以前も訪れたことがあるけれどこの時期ではなかった、または上海を訪れるのは今回が初めて、という方には参考にしていただける内容になっています。
それでは、さっそく見て行きましょう。
上海の気温・気候と天気
基本的に上海の一年を通じた気温・天気については東京と非常に似ていると考えていただいて構いません。
夏は蒸し暑い
上海の夏はとても蒸し暑く、2017年の夏は特に暑かったのをハッキリ覚えています。
一週間以上40度を超え、湿度は70%以上の日が続きました。
2018年の夏はそこまで暑くはならず、ほっとしましたが・・・。
それでも、平均的に毎年夏は蒸し暑いと考えて間違いはありません。
冬は寒いが雪は少ない
冬は東京と同程度か、それより少し寒くなることもあります。一年を通じて、寒暖の差が大きい街と言えるでしょう。
寒くはなるのですが、雪が降ることは少なく、積もることはめったにありません。
とは言っても、2018年1月下旬に一度だけ数センチの積雪があり、上海では大ニュースになっていましたが・・・。
珍しいことなんですね。
10月・11月・12月の天気
10月、11月、12月は比較的天気も安定しており、暑くもなく寒くもない日々が続きます。
好みは人それぞれかもしれませんが、一年を通じて一番観光に適している時期だと言えます。
上海の天気予報はこちらのサイトで確認できます。
今日現在の天気や気温、湿度、降水量はもちろん、週間予報も日本語で確認でき便利です。
それでは、観光にベストシーズンの10月・11月・12月の上海の服装について見て行きましょう。
上海旅行で10月・11月・12月に適した服装と観光見どころ
10月の上海の気温と服装
10月の上海の気温
上海と日本の気温の比較
上海 | 東京 | |
---|---|---|
平均気温 | 21度 | 19度 |
平均降水量 | 55mm | 276mm |
上の表を見ると、東京の平均降水量に比べて、上海では10月は雨が大分少ないのがわかります。
また、気温は東京も上海もそれほど大きな差はありませんので、そこは安心です。
ただ、この下の服装のところでも触れますが、上海の場合は朝晩の気温差や10月上旬と下旬では気温も大きく異なって来ますので、そこは注意が必要です。
10月に上海で適した服装
10月の服装のポイント
東京もそうですが、この時期の上海は暑くて半袖でも良い日があれば、涼しくなり上着が欲しい日もあります。
少し服装選びが難しい時期かもしれません。
そのため、暑くなったら脱げる、寒くなったら羽織れる上着があると安心です。
10月上旬の服装
10月上旬は夏の終わり、と感じることがまだまだ多く、日によっては半袖があったほうがよいと思います。長袖の薄手のシャツでもよいですね。
上海でもおしゃれに敏感な女性は、この時期からショートブーツを履く人を見かけますが、まだ少し暑いかもしれません。
日中は暑くても、夜は涼しくなりますので、長袖があるとよいでしょう。
川沿いなどは夜は冷えやすいため、外灘などに夜景を見に行くなどの予定がある場合には、薄い上着があると安心です。
10月下旬の服装
10月も下旬になると、少しずつ気温は下がり、秋の気配を感じます。
半袖はなくても大丈夫でしょう。
長袖のシャツに脱ぎ着しやすいカーディガンや、薄手の上着など、調節しやすい服装がおすすめです。
夜は更に気温が下がるので、秋物のコートがあると安心です。
そして、女性なら薄手のスカーフやストールなどがあると肌寒く感じた時に重宝すると思います。
上海ではいたるところで、シルクのスカーフなるものが安価で売られているので、観光がてら購入するのも面白いです。
本物かどうかの保証はありませんが・・・
ちなみに、上海の人達は日本人より寒がりな傾向があり、どの時期でも日本人より厚着をしている人が多いです。不思議ですね。
ポケットティッシュを常備!
また、この時期は寒暖の差が大きいため、どうしても体調を崩しがちです。
ポケットティッシュを多めに持参すると、いざという時に役に立つかもしれません。鼻水対策などですね。
また、トイレにトイレットペーパーが設置されていない!ということもあり得るためです。
日本とは違い、街中でティッシュを配るなんてことはありませんので、購入しなくてはなりません。
そして、売られているものも決して質の良いティッシュではありませんので、気にされる方は日本から持参されると安心です。
また、話は少しそれますが、新しいショッピングモールや外国人が多数利用するレストランでは、「トイレが汚い」「トイレットペーパーがない」ということはまずありませんが、それ以外のローカル色の強い場所では注意が必要です。
10月ならではの上海の見どころ
上海蟹
9月下旬頃から2月頃まで上海蟹(チョウゴクモクズガニ)が食べられ、上海の名物になっています。
この時期以降に上海を訪れる予定がある方は、是非試してみてください。
原産は、中国・朝鮮半島ですが、江蘇省蘇州市の陽澄湖(ようちょうこ)産が、最高級品で最も美味しいとされています。
上海市内でも養殖も非常に盛んです。
この蟹は、淡水性で、海の蟹と比べると小ぶりです。
その為、少々食べにくさを感じますが、蟹味噌は貴重とされています。そして、栄養価も非常に高いのが特徴です(タンパク質、ビタミンB12)。
蒸して食べるのが一般的で、紐で縛ったままの状態で15-20分蒸します。お好みで黒酢をつけて食べます。
蒸し蟹以外にも、食べ方は様々。
蟹粉豆腐(蟹味噌とお豆腐の炒めもの)、蟹粉小籠包(蟹味噌入の小籠包)等は日本人の好みに合うメニューだと思います。
国慶節
その年によって日にちは多少変動しますが、9月末から10月上旬は国慶節という大型連休があります。
2018年は、法律上は10月1日から3日までが休日ですが、その前後も調整して7日までが休日扱いとなります。
国慶節とは中国の建国記念日です。
1949年10月1日に毛沢東を主席として、首都が北京に置かれました。
天安門広場で国旗を掲揚し、ここに中華人民共和国が成立しました。この建国式典が行われたことに由来するのが、この国慶節なのです。
この時期は、帰省する中国人も多く、航空券も長距離列車もすべて価格が高騰しますのでご注意を!
オフシーズンであれば、上海・東京間は日本の航空会社を利用しても3~4万円ほどで往復できますが、この時期は10万円以上になります。
そして、ホテル、観光地も混み合います。
多くの中国人観光客が日本へ押し寄せるのもこの時期と重なります。まさに、日本のゴールデンウィークと同じなのです。
もし日程を調整できるのであれば、この時期は混雑しますので、日にちをずらすことをおすすめします。
ハロウィン
日本ではここ数年、とても盛り上がっているハロウィン!
上海でも徐々に浸透しているようですが、日本ほどポピュラーなイベントにはなっていません。
でもここは外国人も多く住む上海のため、市内中心部(静安寺周辺や、フランス租界周辺等)の欧米人が多いエリアでは、子供向けのイベントがあったり、市内に多数点在するショッピングモールでは必ずと言っていいほど、イベントを開催しています。
10月下旬に上海を訪れる際には覗いてみると面白いと思います。
上の写真は10月下旬のハロウィンのイベント時のものです。
この日は比較的暖かく、大人はシャツにセーターを羽織って日中は過ごせました。
この時期は、夜は秋物のコートをお忘れなく!
布市場
出典:トリップ・アドバイザー
上海在住の日本人の間では、「布市場」の愛称で親しまれています。
上海在住の日本人女性であれば、ほとんどの方が一度は訪れる場所ではないでしょうか?!
正式名称は、「南外灘軽紡面料市場」です。
ここは、基本的には布を売っているのですが、単にそれだけではなく、オーダーメイドで洋服を作ることができるのです。
既成品もあり、オーダーする時間の無い方は、ショッピングを楽しむことも可能です。
というのも、オーダーすると通常、最低1週間は仕上がりに時間がかかるためです。
オーダーできるのは、男性用女性用共に、ありとあらゆるもの・・・スーツ、ワイシャツ、ブラウス、ワンピース、パンツ、スカート、チャイナドレス等。
出典:トリップ・アドバイザー
この時期お勧めなのは、少し時期は早いのですが、冬物のコートです。
シーズン真っ最中ではないので、値段交渉がしやすい為です。
もちろん夏にコートをオーダーするものお勧めです。更にお安くなるかもしれません。
市場には、なかなかおしゃれなサンプルが多数展示されていて、これまたなかなか質の良いカシミヤやウールでコートを作ることができます。
1着700元くらい(日本円で約12,000円ほど、2018年8月頃のレートにて換算)からあります。
また、これが中国のすごいところだと感心してしまうのですが、コートに限らず何でもコピーしてくれるのです!
雑誌の切り抜き等を持参して、これと同じように作って欲しいというと、あっさりOKしてくれるお店がとても多いのです。
出来上がりは・・・
そっくり!とはいかないまでも、まずまずな感じで仕上げてくれると現地の日本人の間での感想や口コミです。
なお、この市場には、多数の小さいお店が入っており、それぞれ得意なアイテムがありますので、展示品を良く見て選んでみてくださいね。
そして、この市場は上海在住の欧米人コミュニティーでも人気のスポットとなっており、いつも欧米人で賑わっています。
そのため、英語が通じるお店も多数あります。
中には、日本語ができる店員さんがいるお店もありますよ。
\ トリップアドバイザーで場所や口コミをチェック!/
11月の上海の気温と服装
11月の上海の気温
上海と日本の気温の比較
上海 | 東京 | |
---|---|---|
平均気温 | 12.5度 | 13.5度 |
平均降水量 | 60mm | 151mm |
11月に入ると、徐々に気温が下がり始めます。
平均気温は東京とそれほど変わらないですが、やはり降水量は大分少なめですので、外出はしやすい天気です。
11月に上海で適した服装
上の写真は上海の11月下旬の様子ですが、子供は暑がりなので、スタジャンを着て外で遊んでいました。
後方の女性は、秋物のトレンチコートですね。
夜は更に冷えますので、マフラーや手袋などで調節すると良いでしょう。
11月の服装のポイント
晴れた日中は暖かくても、夜は気温が下がるため、薄手のコートがあると安心でしょう。
11月上旬の服装
11月上旬は、暖かい日中は上着なしで過ごせる日もあります。シャツにセーターを羽織るなどの服装でもよいと思います。
でも夕方以降は冷えますので、必ず上着をお持ちくださいね。秋物のコートがよいでしょう。
この時期くらいから、女性はショートブーツを履いている人を多く見かけるようになります。
日によっては気温が下がることもあるので、スカーフやストールなどで調節できるようにすると安心です。
そして乾燥対策として、ハンドクリームなどもお忘れなく!
11月下旬の服装
11月下旬になると、冬の気配を感じますので、日中でも上着をお持ちくださいね。
まだ真冬のコートはいらないと思いますが、夜は冷えますので、心配な方は薄手のマフラーなどで調節するとよいでしょう。
夜の外出はブーツがあると安心ですね。
寒さが心配な方は、夜間、特に川沿いの風が強いエリアでは更に手袋や帽子があってもよいかもしれません。
朝晩の寒暖の差は大きいです。
11月ならではの上海の見どころ
日本に比べると、元々祝日の少ない中国。
11月は祝日がないため、中国の連休とぶつかって観光地が混雑・・・ということはありません。
そして気候も良く、観光のベストシーズンと言えるかもしれません。
紅葉
11月中旬から12月中旬くらいまでが紅葉の見頃です。
上海は、新しく開発される地域がどんどん広がり、比較的区画整備され、歩道も広く街路樹が至る所に植えられています。
そのため、街を歩いているだけで紅葉を見られるのが良いところです。
中国の人達は、日本人と比べ物にならないほど写真を撮るのが大好きな人達です。
年配の方たちだってそうなんですよ。
紅葉の時期には、通りのあちらこちらで、若者からお年寄りまで写真撮影を楽しむ姿が見られて、それがまた一つの風物詩となっています。
もちろん、紅葉スポットは沢山あり、例えば下のようなスポットがおすすめです。
公園
大学キャンパス
12月の上海の気温と服装
12月の上海の気温
上海と日本の気温の比較
上海 | 東京 | |
---|---|---|
平均気温 | 7度 | 10度 |
平均降水量 | 63mm | 82mm |
12月の上海と東京の天気を比較すると、上海の方が平均で若干低めになっています。
12月に上海で適した服装
12月の服装のポイント
冬の始まりの時期です。
そのため、コートやマフラー、手袋などが必要になってきます。
12月上旬の服装
12月上旬は日によっては暖かい日もあり、冬のコートだと暑いと感じることもあるかもしれません。
薄めの冬物のコートでも良いですし、脱ぎ着しやすいセーター等を中に着ると調節しやすいでしょう。
もちろん、冬物のコートをこの時期に持参しても問題ありません。
夜は冷えますので、マフラー、手袋、帽子などで暖かくするとよいでしょう。
外灘など、川沿いの夜景は観光客にとても人気がありますが、外を長時間歩く予定のある方はカイロがあると安心です。
12月上旬は秋物のコートか、冬物のコートか非常に迷う時期ですが、夜間の川沿いの外出があるかどうかを一つのポイントにしてみてはいかがでしょうか?
12月下旬の服装
12月下旬になると真冬の寒さになりますので、日中でも冬物のコートでお出かけくださいね。
観光は何かと外を歩くことも多いので、マフラー、帽子、手袋、ブーツ、カイロなどがあると安心です。
上海でも、冬用の下着(ヒートテックですね)はとても人気があり、いたる所で購入できますが、同じものであれば日本より割高感を感じます。
そのため、寒さが気になる方は、是非日本から持参するのがおすすめです。
寒くなると大気汚染が広がる日が増えてきます。
というのも、冬は石炭で暖を取る地方都市がまだまだ多いためです。
政府も規制をもうけるなど、様々な対応を進めており、年々少しずつ改善はされているのですが・・・。
心配な場合には、PM2.5に対応したマスクがあるとよいと思います。これは寒さ対策にもなりますので、おすすめです。
こちらのサイトで大気汚染の状況をリアルタイムで確認できます。
12月ならではの上海の見どころ
クリスマス
上の写真は12月上旬のものですが、この日は日中は暖かく、コートを着ていると暑く感じました。
中国の人達は寒がりなので、ダウンジャケットの方も多いですね。
欧米の人達はコートなしの方も多く見かけました。
夜は冷えるので、コートはお忘れなく。
宗教色の薄い上海ですが、12月になるとクリスマスのデコレーションが街中で見られるようになります。
日本と同じように、実際にお祝いする中国人は非常に少ないです。
そのため、クリスマスは上海在住の欧米人向けのような気もしなくはないのですが、クリスマスマーケットを覗くと、中国人家族も楽しんでいる姿を見かけます。
上海にはいくつか大きなクリスマスマーケットがありますので、2つほどご紹介します。
The Paulaner Bräuhaus Christmas Market
場所:浦东新波路555号
ドイツ式のクリスマスマーケットで、市内最大級です。ここ数年毎年12月上旬に開催されています。
今年2018年の開催日はまだ未定ですが、是非開催して欲しいイベントです。
このマーケットには、ドイツレストランをはじめとして、市内にある欧米系のレストランが出店し、軽食やお菓子、飲み物が味わえます。
また、地元上海で作られたものや、ヨーロッパからの輸入品であるクリスマスの小物も沢山売られており、見ているだけでクリスマスの雰囲気を味わえます。
The Jing'an Christkindlmarkt
場所:海芳路537号
こちらは、上でご紹介したThe Paulaner Bräuhaus Christmas Marketよりは規模は小さいですが、同様のクリスマスマーケットです。
市内中心部に近いので、観光ついでに覗いてみるのもよいでしょう。
♦♦♦
中国では、日本のように年末年始を祝う雰囲気は一切ありません。
中国のお正月は、旧正月(毎年1月下旬~2月頃、その年によって日にちは違います)だからなんですね。
そのため、クリスマスが過ぎると旧正月まで、あまりイベントらしいイベントはありません。
その分、その間の時期は観光地スポットを巡るのがおすすめです。
上海でコスパが良いおすすめのエリアやホテルはこちらでまとめていますので、あわせて参考にしてみて下さい。
また、上海ディズニーランドのチケットを安く購入する方法についても、こちらの記事で解説していますのでおすすめです。
まとめ
10月、11月、12月の上海の気候や気温・天気と、その時期に適した服装や見どころをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
中国ならではの見どころも多数、そして在住外国人が多い上海ならではのイベントも多数あるこの時期。
上海に行ってみたい!と思っていただけたなら、嬉しい限りです。
この記事の気候は一年を通じて一番安定しており、観光に適しています。
そして、中国と言えば、大気汚染も悪名高いのですが、寒くなればなるほど汚染が増す傾向にあります。
そのため、真冬になる前の秋のシーズンというのは、そんな理由もあり、おすすめの時期なのです。
秋の行楽シーズンに、是非上海行きを検討されてみてはいかがでしょうか?
[担当:Morrisville | 編集:運営スタッフ]